約 4,482,919 件
https://w.atwiki.jp/erem42gxzo/pages/91.html
https://w.atwiki.jp/erem42gxzo/pages/88.html
https://w.atwiki.jp/erem42gxzo/pages/93.html
https://w.atwiki.jp/gamerowa/pages/49.html
ファイナルファンタジーⅣからの登場キャラSS ■セシル・ハーヴィ…06 000 GAME START 010 星の導きに 029 意地と誇り 031 託された希望(1)託された希望(2)託された希望(3)託された希望(4) 043 Shadows and Regrets(1)Shadows and Regrets(2)Shadows and Regrets(3)艶かしき安息、躊躇いに微笑み 044 狂乱劇 第一幕 ─最強の妖怪─狂乱劇 第二幕 ─二匹の気高き狼─狂乱劇 第三幕 ─一人の重みと八人の重み─宴を邪魔する者達 第一幕 ─折れた赤き翼─宴を邪魔する者達 第二幕 ─一輪のひまわりの花─終幕 ─円卓会議、そして新たなる怪物──Interim Report─ ■カイン・ハイウィンド…06 003 堕ちた竜騎士 024 愛しさは、腐敗につき/友達を殺してまで。 029 意地と誇り 031 託された希望(1)託された希望(2)託された希望(3)託された希望(4) 043 Shadows and Regrets(1)Shadows and Regrets(2)Shadows and Regrets(3)艶かしき安息、躊躇いに微笑み 044 狂乱劇 第一幕 ─最強の妖怪─狂乱劇 第二幕 ─二匹の気高き狼─狂乱劇 第三幕 ─一人の重みと八人の重み─宴を邪魔する者達 第一幕 ─折れた赤き翼─宴を邪魔する者達 第二幕 ─一輪のひまわりの花─終幕 ─円卓会議、そして新たなる怪物──Interim Report─ ■リディア…02 011 月夜の湖畔の森の影から 024 愛しさは、腐敗につき/友達を殺してまで。 ■バルバリシア…02 013 Earth, Wind & Thunder 032 冷血なりせば ■ルビカンテ…06 003 堕ちた竜騎士 025 FIRE FIRE 035 さまよえる紅い弾丸 038 勘違いの連鎖 046 アフターダーク 049 僕たちの行方 ■ゴルベーザ…04 016 咲かせてみせよう悪の華 034 The sadness will never end 043 Shadows and Regrets(1)Shadows and Regrets(2)Shadows and Regrets(3)艶かしき安息、躊躇いに微笑み 044 狂乱劇 第一幕 ─最強の妖怪─狂乱劇 第二幕 ─二匹の気高き狼─狂乱劇 第三幕 ─一人の重みと八人の重み─宴を邪魔する者達 第一幕 ─折れた赤き翼─宴を邪魔する者達 第二幕 ─一輪のひまわりの花─終幕 ─円卓会議、そして新たなる怪物──Interim Report─
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/3832.html
「検証依頼」が出ています。対応できる方はご協力をお願いします。 for PC版の記述における評価点の記述 ただし、対応によってはCSリマスター版の評価点が皆無になってしまう(現状ではゲームブースター関連しか挙がっていないため) for PC版のゲームブースター5倍速使用時のカウントダウンの確認 Nintendo Switch版における変更点の検証 スマートフォン版の詳細記述 本項では、オリジナル版である『ファイナルファンタジーVII』とそのインターナショナル版、後期PC版(*1)およびそのPS4/One/Switch移植版について解説する。 判定は全バージョン通して「良作」である。 ファイナルファンタジーVII 概要 ストーリー 特徴 システム シナリオ・演出面 ミニゲーム チョコボ育成 評価点 賛否両論点 問題点 総評 余談(PS版) ファイナルファンタジーVII インターナショナル 概要(インターナショナル) 主な追加要素と変更点 評価点(インターナショナル) 問題点(インターナショナル) 総評(インターナショナル) ファイナルファンタジーVII インターナショナル for PC 特徴(インターナショナル for PC) 問題点(インターナショナル for PC) 総評(インターナショナル for PC) FINAL FANTASY VII 特徴(PS4/One/Switch) 評価点(PS4/One/Switch) 問題点(PS4/One/Switch) 総評(PS4/One/Switch) 余談(PS4/One/Switch) COMPILATION of FINAL FANTASY VII 余談(『VII』全般) ファイナルファンタジーVII 【ふぁいなるふぁんたじーせぶん】 ジャンル RPG 裏を見る 帯を見る 対応機種 プレイステーション メディア CD-ROM 3枚組 発売・開発元 スクウェア 発売日 1997年1月31日 定価 6,800円(税抜) プレイ人数 1人 セーブデータ 1ブロック使用(最大15ファイル保存可) 判定 良作 ポイント シリーズ初のプレイステーションタイトル従来と異なるSF的な世界観と3Dポリゴンゲーム史における歴史的転換点となった傑作 ファイナルファンタジーシリーズ それは星の運命を賭けた戦い。 概要 『ファイナルファンタジー』シリーズのナンバリング第7作。 「エンタテインメント新次元。」のキャッチコピーのもと、プラットフォームをプレイステーションに替え3DCGを駆使し制作された初めての『FF』である。 これまでとはテイストの異なる近未来SFの要素を前面に押し出した世界観と、各所に挿入されるムービーがプレイヤーを驚かせた。 キャラクターデザインにはこれまで一貫して手がけてきた天野喜孝に代わり野村哲也を起用する等、前作以上に大胆な革新が行われている。 本作のプラットフォームにこれまでのナンバリング全6作品が発売されていた任天堂ハードではなくSCEのプレイステーションが採用されたことで、ゲーム業界に大きな変革をもたらした。 「この作品の登場が、SCE製据置ハードが10年近くトップシェアを獲るきっかけをつくった」とも言われている。 ストーリー 兵器製造企業「神羅カンパニー」が発見した「魔晄(まこう)」と呼ばれるエネルギー。それは人々の生活に不可欠な新時代の資源。魔晄を管理し莫大な富を得た神羅カンパニーは、またたく間に巨大企業となり、いまや世界の覇権を握っていた。神羅はその拠点である魔晄都市「ミッドガル」の周囲に設置された8つの魔晄炉で地中から魔晄を吸い上げ、全世界に供給している。 しかし、魔晄は星の命そのものであった。このまま吸い上げ続ければ、いつかは星が滅んでしまう…星の命を顧みぬ神羅カンパニーのやり口に反感を抱く過激派の反神羅組織「アバランチ」は、各地で魔晄炉停止を目的としたテロ活動を続けていたが、全世界にエネルギーを供給する巨大企業としての影響力と情報操作力、更には神羅が保有する無数の機械兵器や、私設軍隊のエリ-ト兵「ソルジャー」といった強大な武力を前に苦しい戦いを強いられていた。 そんな中、アバランチの一員であるティファはある日、神羅を抜けた元ソルジャーで、今は何でも屋を営む旧友クラウドと再会し、彼をアバランチの傭兵として雇うことを提案する。幼馴染のたっての願いで、決死の魔晄炉爆破作戦に参加することを決めたクラウド。それは彼自身の過去をも巻き込む、星の命運を賭けた壮大な旅の始まりであった。 特徴 システム マップ ワールドマップ画面はフル3Dとなった。 大地、山、海などがリアルな起伏で描かれ、飛空艇の操作も前作までの疑似3Dを発展させ、徒歩移動とシームレスな真の3D操作画面となった。 ダンジョンや街のマップは、プリレンダ2Dの1枚画をポリゴンのキャラが動き回るハイブリッド仕様となった。 この仕様は『IX』まで3作続くこととなる。 ユーザーインタフェース UIも全体的に洗練された。 「整頓」は種類・五十音順・数量順等でソートでき、武具装備画面とマテリア装備画面をボタンで行き来できるようになった。 各魔法やコマンド、武器等にはヘルプメッセージが用意され、性能や効果の確認が容易にできるようになった。 バトル システムとしては、もはやシリーズファンにはお馴染となった「ATB」を引き続き採用。 一方、バトルの画面は完全に3D化された。 ポリゴンでデザインされた敵とキャラを一画面で見渡し、また設定によっては様々なカメラアングルに切り替わる、ダイナミックな戦闘画面となった。 戦闘のUIも様々に調整された。 物理防御・魔法防御を付与する補助魔法の効果持続の残り時間がゲージとして可視化されている(が、本作限りの仕様)。 敵の名前はデフォルトでは非表示で、カーソルを合わせた際に初めて「ヘルプウィンドウ」内に表示される形になり、画面に文字欄が占める比率が大幅に低減された。 「ヘルプウィンドウ」の常時表示も可能。 バトルメンバーはSFCまでの時代から削減され、シリーズで初めて最大3人となった。 今作から、ダメージや回復によるHPの増減が一瞬ではなく、『MOTHER2 ギーグの逆襲』のような漸増減式となった。また、数値の下にゲージバーが追加され視覚的にもわかりやすくなった。 この方式は本作以降のシリーズにも受け継がれている。 装備 装備のシステムが大幅に単純化され、装備可能部位が3箇所になった。 武器はキャラクターごとにカテゴリが固定され、全武器が各キャラクターの専用品となった。 装備した武器によって戦闘時のグラフィックが大きく変化するようになった。 防具は逆に、「腕」の1箇所のみと簡素になり、厳密には男性専用/女性専用が1つずつ存在するが全員共有となった。アクセサリも装備可能箇所は1つのみとなった。 防具やアクセサリによる外観の変化はない。 装備品の性能については、防具やアクセサリは属性や状態異常の耐性、武器は後列への威力不変の物については説明で表示されるが、それ以外の数値的なものは実際に装備させようとした際の変化として確認するのみとなっている。(*2) ただし、ショップでは攻撃力や防御力が現在装備中のものとの比較込みで表示される。 新要素「マテリア」 旧作におけるアビリティ/クリスタルの概念を継承・発展させた、新たな成長システム。 随所で手に入る球状の魔晄結晶「マテリア」を、武器・防具に開いた「マテリア穴」に装着することで特定のアビリティやコマンドが使用可能になる他、同時にステータスに補正がかかったりする。 マテリアはその色によって「魔法」「コマンド」「召喚」「支援」「独立」の計5系統に大別される。 + マテリアの種類の詳細 魔法マテリア 従来の白魔法・黒魔法・時空魔法に相当。「かいふく」「ほのお」「じかん」等、属性や効果を示すマテリア名となっている。装備しているキャラのコマンドウインドウに「まほう」コマンドが追加され、マテリアに内包された魔法を使えるようになる。 初期はファイアやケアルといった初歩魔法しか使えないが、マテリアを成長させる事で上位のファイガやケアルガ等も使えるようになっていく。 魔法/召喚系のマテリアを装備したキャラは、MPや魔力・魔法防御力が上がり、逆にHPや力・体力(物理攻撃力・防御力)が下がる。 召喚マテリア 従来の召喚魔法に相当。「イフリート」「シヴァ」「ラムウ」等、召喚獣と同名のマテリア名となっている。装備したキャラのコマンドウィンドウに「しょうかん」コマンドが追加され、発動すると手の込んだ召喚ムービー付きの魔法攻撃を放つ。前作『VI』同様に本作の召喚獣も1度の戦闘で召喚できる回数に制限があるが、マテリアを成長させる事で最大5回まで呼び出せるようになる。 コマンドマテリア 従来のコマンドアビリティに相当。「ぬすむ」「みやぶる」「なげる」「ひっさつ」等が存在し、装備する事で使用可能になる。 一部のマテリアは成長させる事で、ぬすむ→ぶんどる、なげる→ぜになげといった、より上位のコマンドを使用できるようになる。なお「なげる」は「ぜになげ」を習得すると両コマンドが一定時間ごとに入れ替わる形となりどちらも使用可能だが、「ぬすむ」など他のコマンドマテリアはレベルアップで新たなコマンドを習得すると元のコマンドに戻せない。 従来の青魔法に相当するマテリア「てきのわざ」も存在。装備した状態で敵の特定の技を受けることで、 マテリアがそれを「ラーニング」 し、以後の戦闘で使用可能になる。 「てきのわざ」を1人に複数個つけている場合、習得したい技をいずれかのマテリアが先に習得済みの場合、その技を受けても未習得のマテリアにラーニングさせることはできない。 支援マテリア 単独では機能しないが、特定マテリアと組み合わせる事で効果を発揮するマテリア。 装備品によっては、マテリア穴が2つ連結したものがある。片方に支援マテリア、もう片方に魔法マテリアなどを組み合わせることで、対にした魔法の対象を全体化したり、属性やステータス異常の付与/防御などを行えるようになる。 「ぜんたいか」を魔法マテリアと併用する事で魔法の全体がけに使用可能になり、成長で全体化できる回数が増えていく(*3)。 本作に登場する武器は全て素の状態では無属性攻撃だが、武器の連結マテリア穴に「ぞくせい」と攻撃魔法・召喚マテリアと対にして装着する事で、武器攻撃にその魔法・召喚マテリアの持つ属性を付与が可能。 また、防具に「ぞくせい」を装着した場合はその属性ダメージに対する耐性を得られる(耐性の強度は「ぞくせい」のレベルによって決まる)。 上記と同様に「ついかこうか」を状態異常をもたらす魔法・一部召喚マテリアと対にして装着すると、武器ならば攻撃にその状態異常の追加効果を付与、防具ならば耐性を得られる。 「HPきゅうしゅう」など、対にしたマテリアに特殊な効果を追加するものもある。中には特定条件で対にしたマテリアを自動的に使用するものも。 独立マテリア 装備中ほぼ無条件に補助効果を発揮し続けるマテリア。「○○アップ」などのステータスアップ系と、「カウンター」等のパッシブスキル系に分かれる。 「HPアップ」「スピード」等、装備する事でパラメーターが底上げされるマテリアは、成長するほどパラメーター上昇量が増す。 敵からの攻撃に反応し反撃をする「カウンター」や一定確率で仲間への物理攻撃を肩代わりする「かばう」は、成長させる事で発動確率が上昇する。 「えんきょりこうげき」のように、いくらAPを溜めても効果が全く変わらないマテリアもある。 マテリアそれぞれにも経験値の概念があり、戦闘によってアビリティポイント(AP)を稼ぐ事でマテリアは成長していく。 APが最大まで貯まったマテリアは「MASTER」となり、成長が完了すると同時に「分裂」してAP0の同じマテリアがもう1個手に入る。 例外的に「てきのわざ」と「マスター○○」はAPを溜めても成長せず、分裂する事もない。 魔法・コマンド・召喚系統のマテリアは、全対象マテリアをMASTERにし所持したうえで特定の条件と手順を満たすと、系統の該当マテリア全てと引き換えに、手放したマテリアの内容を全て使用可能な「マスターマテリア」に変換できる。 リミット技 各キャラには「リミットゲージ」があり、戦闘中にダメージを受ける事で蓄積されていく。回復してもゲージは減らず、戦闘が終わっても保持される。最大になると「LIMIT BREAK」となり、ウェイトゲージがすぐに満タンになったうえで「たたかう」コマンドが「リミット」に変化し、強力な個人毎の「リミット技」が使用可能になる。前作の「瀕死技」を発展させた要素。 攻撃と回復を繰り返すだけだった従来のコマンド式戦闘にメリハリを付けるシステムであり、キャラの個性付けや、ボス戦の駆け引きの向上にも一役買っている。 キャラ毎に倒した敵の数に応じてリミットレベルが上がり、技も増えていく(レベル4の「究極リミット技」習得には奥義書が必要)。どの技を使うかは事前にリミットレベルを設定して決めておく形になる。 全体的に派手な演出も多く、特にクラウドの「超究武神覇斬」は威力・演出・爽快感そしてストーリー上の位置づけ…あらゆる点でプレイヤーに強烈なインパクトを与えた。 シナリオ・演出面 世界観・シナリオ 前作『VI』の近代的な雰囲気を更に突き詰めた作風となっており、無数の発電所で機能する巨大都市などの現実的な文明観がより押し出され、西洋ファンタジー風の世界観から大きく脱却した近未来SF風の世界観となった。 高度に発展した市街地と、その下に佇むスラム街、旧作のようにのどかな村や町、機械文明と対照的に自然と共に生きる人々の暮らす村落、電飾溢れる遊園地など、ロケーションも非常に多彩であり、質の高い映像表現も相まってリアリティに溢れている。 シナリオは、前作までに比べてキャラクターの内面描写にも重点が置かれており、無数のキャラクターの思惑や心情がこれまで以上に深く絡み合う重厚なストーリー展開となっている。 キャラクター キャラクターデザインは、過去全作品を担当していた天野喜孝が降板し、代わって前作まで主にモンスターグラフィック(デザイン、ドット絵)を担当していた野村哲也がメインで起用された。 パーティメンバーには全て何かしらの明確な個性が与えられ、目立たないキャラが存在せず、各人への思い入れを抱きやすくなっている。 パーティ加入が任意であるキャラクターも2人いるが、どちらにも重要な設定が与えられており、加入していればイベントでは大いに活躍する。 演出 大容量のCD-ROMメディアを活かし、背景やイベントにプリレンダリングCGのいわゆる「ムービー」を初導入した。 BGM BGMは前作まで同様、植松伸夫が担当。 ハードを次世代機に移したことにより、音源の性能はSFCまでの時代より飛躍的に向上した。 本作の音楽はPS内蔵シンセを主体とした音色で奏でられており、オーケストラの生音を志向した質感が重視されていく次作以降に比べてかなり独特なテイスト。 従来シリーズにあった「メインテーマ」(基本的にフィールド曲)は本作でも用意された(「ファイナルファンタジーVII メインテーマ」)。 このメインテーマは作品内・作品外問わず多数のアレンジが生み出されており、その名の通り本作を象徴する曲となった。 一方、エンディングのスタッフロールBGMの一部としてシリーズおなじみの「メインテーマ」が登場しており、『FF7 AC』のEDでは2つのメインテーマを融合させたアレンジがある。 ミニゲーム ゲーム中ではスノーボードでの山下りや潜水艦の操作など、様々な場面でミニゲームが挿入される。 ストーリーが進むと、作中でアミューズメント施設「ゴールドソーサー」が開放される。腕試しバトル、独自のミニゲームなどに加え、本編に挿入されたミニゲームの大半をプレイ可能。 ハマるプレイヤーが続出し、「こっちが本編」と言うファンすらいるほど。 ゴールドソーサー 施設内では専用ポイントの「GP」が通貨となっている。GPは景品と交換したり、一部のミニゲームを遊んだりするのに必要。 通常の通貨「ギル」で遊べる簡単なミニゲームも幾つか用意されており、それらで稼いだGPを元手に他の(GP専用の)ミニゲーム等を利用するという流れになる。 入口近くにある セーブポイントがGPを要求してくる など、商魂たくましさを示す演出も多数。 + ゴールドソーサーのアトラクション色々 闘技場 1人で連戦バトルに挑む腕試しスポット。 勝ち進む毎に、スロットで指定されたハンデのもとでゲーム中に出てくるモンスターたちと戦える。 スロットの内容には「HP回復」などといったボーナスから「HP MPの上限半分」「マテリアが全部壊れる」「アイテムコマンド封印」といった致命的な弱体化まで含まれる。もちろん厳しい制約下で勝利した場合は、相応に見返りが大きくなる。 闘技場に出現するモンスター(ストーリー進行で変動)はHPが2倍に強化された状態であり、スロットの結果やステータス異常によって、高レベルでも安心はできないものとなっている。 さらに特定条件で解禁される「裏バトル」も存在する。出現モンスターは固定されているがHP2倍は健在、最終的にHPが10万を超える強敵も出現する。 スノーゲーム(スノーボード) 風船を取って得点を稼ぐ方式で、一定数以上の得点を取ることで更なる難易度に挑戦できる。全コース制覇するとタイムアタックモードが開放され、風船と障害物が全くない本格的なタイムアタックに挑めるようになる。計測は1/10秒まで。 ジャンプによるショートカットや宙返りも出来たりと爽快感も上々。ゴール到達の評価も細分化されており、評価が高いと「前人未到」や「変」という評価がつけられることも。 チョコボレース 現実の競馬をチョコボで行うようなもの。 着順予想は連勝複式(先着2頭の組み合わせ、着順は不問)。 序盤にメインシナリオ内で1度だけプレイヤーが騎乗する形での参加があるが、終盤には自分で飼っているチョコボ(後述)に乗って出走することも可能となる。そこからが本番という意見も。 ある程度勝つとランクが上がり、より相手が強くなる。 他にも「シューティングコースター」や、ちょっとしたゲームセンター、ホラーなホテルなど、内容は極めて充実している。 チョコボ育成 FFにおける騎乗動物としておなじみのチョコボだが、本作では自分で野生のチョコボを捕まえて育成できるようになった。 ステータスの高いチョコボを育てればチョコボレースで有利になる。育成に関しても食べさせる餌やカップリング、チョコボそのものの素質といった要素があり中々本格的なため、長時間を費やすプレイヤーもいた。 育成したチョコボはレースだけではなく、実際にワールドマップ上で騎乗し駆け回ることもできる。カップリングによっては海や山を渡れるチョコボも生まれるため、普段では行けない場所にまで足を伸ばせるようになる。 それらに乗らないと手に入らないマテリアも存在するが、その殆どがバランスブレイカー級のものばかり。入手は必須ではない点は良心的(*4)。 評価点 練りこまれた壮大な世界観とシナリオの完成度の高さ 見事な伏線の張り方、演出、台詞が絡み合い、巧みな心理描写が展開されながらも矛盾が殆ど存在しないシナリオは、シリーズトップクラスの練りこみ具合と極めて高い評価を得ている。 一時離脱していたクラウドが後半で復帰する際のイベントは難解且つやや長いが、これまで断片的に描写されつつ謎だった点が一気に解決される屈指の名イベントと評価されている。 「危機を招く敵を倒して世界を救う」というストーリー展開自体は従来作品と同じだが、本作はとにかくスケールが馬鹿デカい。 飛空艇の登場シーンも、味方の脱出と逃亡、超巨大モンスターの襲来、それへの抵抗と、複雑に絡み合った上で繰り広げられる凄まじいスケールの名イベントとなっている。 魅力的なキャラクター達 本作のパーティメンバーや主要サブキャラ、敵キャラはデザイン、内面ともいずれも非常に個性的で印象深い人物ばかリ。 パーティメンバーは従来作以上に「抱える弱さとそれを乗り越える過程」に焦点があてられており、各自の物語はどれも映画の如くドラマチック。 脇を固めるサブキャラにも魅力的な人物が多く、壮大な世界観を形作る大きな要因となっている。 特にセフィロス、宝条、タークスなどといった敵役もキャラクターが非常に立っており、ファンの感情移入を促し物語を大いに盛り上げている。 それを最も象徴するのが、主人公であるクラウド。「表向きはクールながら実は心の弱さと迷いを抱えており、時にどん底に落ちながらも次第に真実に向き合い成長していく」という、それまでの日本のRPGにおける王道的な主人公像とは大きく異なる人物として描かれている。 その濃密で繊細なキャラ描写は多くのプレイヤーから新機軸として好意的に受け入れられ、印象的なキャラクター造形も相まって熱狂的なファンを生んだ。 当時最先端の3Dを存分に活かした画面表現 本作では3Dグラフィックが導入されたが、それ自体当時の家庭用ゲームでは類を見ないものであった。 前例があまりなかった中で驚くべき高品質で仕上げてきたその技術力にプレイヤーの誰もが度肝を抜かれ、黎明期にして3DのRPGの「基準」を作ってしまったその完成度は、ゲーム業界に大きな衝撃を与えた。 ワールドマップ以外の背景グラフィックのプリレンダCGも極めて美麗で、壮大な世界を緻密に描いている。 フィールド上の低頭身にデフォルメされた人形風のポリゴンキャラクターと、戦闘画面やムービーにおける頭身の高いキャラクターグラフィックとの差は目立つものの、いずれも当時の3D RPG作品としては非常に高いレベルでまとまっている。 戦闘時のキャラグラフィックは、公式イラストに忠実なリアル頭身で描かれるようになった。グラフィックの出来も当時としては非常に良く、キャラクターの魅力や個性をモーションやその他の演出面においてもしっかり表現している。 カメラアングルが頻繁に変わる。これは顔など上手く表現しきれない部分をカバーする意図もあったとされるが、結果的に戦闘の臨場感が大いに増している。 3D映像を活かした演出も作りこまれており、映画的な臨場感に溢れている。 当時最先端のプリレンダムービーを効果的に用いた演出 プリレンダムービーの効果的な活用により、シーンごとのインパクトがきわめて強いものとなった。 イベントで用いられるムービーの質は当時のゲームとしては非常に高水準で、CMでも使用されたオープニングムービーは多くのプレイヤーを感動させ、これまた当時のゲーム業界に衝撃を与えた。 ムービーは多数挿入されているがのべつ幕なしというわけではなく、シナリオの重要なシーンに絞って効果的に用いられている。 中にはムービー中でもプレイヤーを操作できるシーンも。 植松伸夫の高品質なBGM 様々なジャンルの要素を幅広く取り入れた、シリーズの顔のひとつでもある植松のBGMは、プラットフォームが次世代機になったことで表現力が更に高まった。物語を彩る印象的なBGMの数々は今でも国内外から高く評価されている。 特に、イントロのギターリフが印象的なボス戦BGM「更に闘う者達」や、重厚な生コーラスをサンプリングするという、内部音源を採用していた家庭用ゲームとして異例の作りに誰もが驚愕したラスボス戦BGM「片翼の天使」の2曲は本作を代表する楽曲として今なお極めて高い人気を誇る。 「片翼の天使」のコーラスは、不自然さをなくすよう曲構成を練りつつ、非常に高度なサウンドプログラミング技術を用いることで実現したことが植松へのインタビューで述べられている。今でこそゲームに生音・生歌が流れることなど当たり前であり、当時でもCD-DAを利用してそういったBGMを起用したゲームは存在はしていたものの、RPGの戦闘曲で歌が流れるなど当時の家庭機水準では予想もできなかった革新的な演出であり、ゲーム機から、それも最高に盛り上がるラストバトル中に、荘厳なコーラスが流れたという事実に多くのプレイヤーが息を呑んだ。 それら以外にも数多くの名曲が存在しており、「オープニング~爆破ミッション」や「J-E-N-O-V-A」なども人気が高く、派生作品にアレンジ曲が多数登場している。 ミニゲームの充実 ゴールドソーサーで遊べるミニゲームはチョコボレース、闘技場、スノーボードのような非常に作り込まれたやり込み甲斐のあるものからちょっとしたミニゲームまで非常に充実している。 報酬も豊富で世界の危機そっちのけでミニゲームに没頭したプレイヤーは数知れない。 賛否両論点 本作はシナリオが非常に高く評価される一方で、以下の様々な要因により、ゲームの難易度は時間を掛けたやりこみ次第でかなり抑えられる部類に入る。RPGとしてのやり応えが低い一方とも、FFやRPGの初心者でも世界観とシナリオに没頭し快適に遊べるとも言え、やや好みが分かれる。 本作は敵から獲得できる経験値が全体的に高く、敵とのエンカウント率もそこそこ高めに設定されている(*5)。 このため、レベル上げを意識せずともこちらの育成が進み、リミット技の強さ等も相まって、一部ボス以外ではあまり苦戦しない。シナリオ重視かつ大ボリュームの本作では妥当な調整とも言えるが、やはりゲーム的な意味でのやり応えは物足りないと言えよう。 終盤のサブイベントで獲得できる武器・マテリアが非常に強力であり、これを集めるか否かでゲームバランスが一変しやすい。 最強武器はダメージ計算式が特殊であり、掛かる手間は各キャラで異なるが、最終的には平時の通常攻撃のダメージがカンストするまでになる。一応各最強武器は「マテリアが成長しない」という欠点を持つが、その前にラストダンジョンで高効率のAP稼ぎができるため、大きな影響はない。 マテリアも優れた性能を発揮し、特に「れんぞくぎり」等は早期に入手できてしまうため、バランスを崩す要因の1つになっている。最強武器との併用は勿論、入手時点でも目に見えて高い効果を得られるため、多種多様な他マテリアの存在価値を食ってしまっている。 このため、最終決戦前にサブイベントをしっかりこなすか否かで、ラストダンジョンや最終ボスの難易度が大きく変わってしまう。最終ボスは寄り道無しに進めて戦う分には十分な強敵だが、サブイベントの消化後はこちらが強くなりすぎてしまい肩透かしを食らう。 最終ボスが弱いというより、「各サブイベント消化後のこちらの強さに見合うボスが用意されていない」と言った方が近いかもしれない。一応、最終ボスに「こちらのレベルに応じて各能力値が強化される」という仕様があるが、申し訳程度であり実感できるほど強化されない。これを踏まえてか、後のインターナショナル版ではレベル99でも無策では手も足も出ないほどに強力な隠しボスが複数用意されるに至った。 全体を通して本作の難易度を引き下げている要因の1つに、「てきのわざ」マテリアの優れた性能・万能性が挙げられる。 最初に習得できる「マトラマジック」からして低コスト無属性かつそれなりの威力がある全体攻撃であり、これひとつで下位攻撃魔法+全体化の価値が一気に低下する。「ホワイトウインド」はHP回復に加えて状態異常回復も可能であり、やはりレイズ以外の回復魔法やアイテムの存在価値を下げている。炎属性の全体攻撃「ベータ」は全体化したファイガをも上回る性能を誇り、雷属性の全体攻撃「トライン」も高性能でありながら普通に攻略していても容易に習得できる。本作では希少な水属性攻撃でありながらガ系魔法並みの威力を持つ「アクアブレス」や、FF6以上の効果・以下の消費MPである「マイティガード」等、挙げればキリがない。 勿論、初見プレイや事前知識無しでの習得が難しいものもあるが、それを差し引いてもなお凄まじい実用性である。従来作と違って付け替えるだけで誰でも使えるという手軽さを持ち、またAPを稼がせて成長させる手間がないという点も大きい。このマテリアは分裂こそしないが最大で4つ手に入るため、パーティが分割される局面でも非常に効果的なマテリアとなる。 前作をも上回る強力な攻撃手段の存在、及びキャラクター間のリミット技性能の格差いくつかの「猛烈な連続攻撃」の存在が、良くも悪くも本作の難易度の低さを象徴する要素となっている。演出・効果共に派手で爽快感があるとして好評を得た一方で、他の技の価値が激減するほど強力なため否定的に捉える意見も少なくない。 最も有名なのは召喚獣「ナイツオブラウンド」。無傷のラスボスをこれ1手で仕留め得るほどの超威力を誇る。 ただし入手には相当な時間と労力を要求される上、これを入手する頃には殆どの敵が相手にならないほどにこちらが成長している事が多い。更に消費MPが莫大で演出時間も非常に長く、実戦での使い勝手は正直かなり悪い。きっちりやり込んだ末のご褒美的な要素に近いと言える。 一部キャラクターの究極リミット技も、極めて強力な性能に仕上がっている。クラウドの「超究武神覇斬」は上記に次ぐ強力な連続攻撃で、その演出・性能から人気が高く、これも本作を象徴する技の1つである。一方、当時はまだ「ダメージ限界突破」がなかったため、「超高威力・単発型」のリミット技だと終盤でダメージがカンストしてしまう。このため最終的なキャラの強弱が「リミット技が連続攻撃系か否か」に左右され、一般的にクラウド・バレット・シドが3強とされている。 頻繁に挿入されるミニゲーム ストーリー進行上必ずプレイさせられるものが多く、中には手に入るアイテムの質に関わるものも存在するため煩わしさも伴っている。ストーリー、もしくはゲームそのものをダレさせないスパイスとして良いとする意見もある一方で、煩わしいと感じるプレイヤーもいた。 天野喜孝の降板によるキャラデザ担当者の変更・作風の変化・通常戦闘曲イントロの廃止等、第1作から続いた多くの「お約束」が見直された。こういった大きな変化・路線変更は、類例に漏れず古参ファンからの一定の拒否的反応があり、一部ファンが離れていった事も否めない。 しかし、それは方針転換により心機一転を図るシリーズ作品の宿命であり、本作と同じ制作陣による次作を比較して、売上が右肩上がりになった事から、受け入れたファンの方が多かった事は明らかである。販売戦略として大成功を収めた事にもはや疑いの余地はないだろう。 ちなみに通常戦闘曲ではないが例のイントロは最終連戦の2戦目の曲である「神の誕生」のイントロ部分にこっそりと入っている。 問題点 戦闘の演出が強化された反面、その演出によって戦闘時間が長くなったため、演出中にATBゲージが満タンになる事が多くなった。特にゲームの後半では、行動速度を変化させるヘイストやスロウを使っても行動回数を増やす事は難しいほどになり、慣れてくるとATBシステムが形骸化しやすい。 ヴィンセントのリミット技は「モンスターに変身する」というものであるが、これが非常に使い勝手が悪い。 変身後はオート操作になりマテリアも使用不可、変身後の攻撃方法も属性を持っていたりと、他キャラと比べてとにかく融通が利かない。 よりによって、ヴィンセントを仲間にした直後に訪れるダンジョンのボスが、変身後の技に対する吸収属性を持っている。このような状況では、ヴィンセントをパーティーアタックなどで戦闘不能にしないと延々と敵を回復してしまう結果になる。 リミット技を使わなければ通常攻撃ができないので、嫌でも使わざるを得ない。 この関係上、ヴィンセントは「れんぞくぎり」など通常攻撃を置き換えるマテリアも使いづらい。 対策としては「ぬすむ」を成長させた「ぶんどる」などがある。これでも単体・単発攻撃しかできないが。 いくつかのアイテムや、とある「てきのわざ」等、特定のタイミングでしか入手できない取り返しのつかない要素が多め。 中でもバレットの最強武器「ミッシングスコア」は、後戻り不可能なダンジョンでバレットをパーティーに入れた状態でないと出現しない宝箱から入手する必要があるため、見逃すプレイヤーが続出した。 習得を逃しやすい「てきのわざ」は、「なんとか???」と「トライン」の2つ。 前者には、そのプレイデータで初めて撃破したドラゴンゾンビだけが死に際に1回だけ使う、という特殊な条件が設定されている。流石にメンバー3人とも該当マテリア未装備という状況になる事は少ないが、機会を逃すとそのデータでは二度と習得できなくなる。 後者は習得こそ容易だが時期・機会が限られており、全ての「てきのわざ」に習得させるならひと手間掛ける程度の知識がいる。 ストーリー後半に行われる「ヒュージマテリア争奪戦」も、「1つでも失敗すると重大な損失が出るイベント」とされる。ミニゲームや時間制限等、初見ではやや難しいイベントであり失敗する可能性があるが、失敗してもゲームオーバーになったりはしない。そのままストーリーが進んでしまうため、後になって取り返せない事を知り、その悪影響に気付いたというプレイヤーも少なくなかった。実際には、1敗だけならまだ何とかなるレベルではあるが、その負け方によっては別方面で致命的な影響が出るケースがある。 また、パーティメンバーの離脱に関しても(こだわり派にとっての)取り返しのつかない要素が存在する。 + ネタバレ注意 パーティメンバーの1人であるエアリスがDisc1終盤で永久離脱するが、手元に戻ってくるのは装着していたマテリアのみで、武具は消滅してしまう。失いたくなければ離脱前に外しておく必要がある他、能力値上昇系アイテムを集中的に使用していた場合も無駄になってしまう。 後述の『インターナショナル for PC』以降では同メンバーの究極リミット技習得も実績対象なので、これの達成期間も限られてくる。その上、そのためのアイテムの入手については(実質的に)それよりももう少し早い段階(*6)までの時限要素となっている。 3Dゲームの黎明期故にやむを得ない事ではあるが、操作性に不自由な点が散見される。 背景は美麗な一枚絵だが、歩ける場所が分かり辛かったり、視点が引きすぎてキャラが非常に小さくなってしまうマップも少なくない。また風景画のような広いマップでは、行けそうで行けない所があるかと思えばその逆もあったりと、通れるか否か判断し辛いも事ある。ハシゴを登る等のアクション操作も妙に判定がシビアで、操作可能なものなのか単なる背景なのか、プレイヤーが誤認しやすい場所が多い。 操作性やゲームデザインも、3D空間向けの最適化が完全とは言い難い。キャラクターの移動方向と十字キーの向きとが一致しない(縦横のボタンで斜めに移動する)、もしくは分かり辛い場所が少なくない。複雑な地形や画面切り替えの度に向きが変わるマップでは、登ろうとして降りてしまう等の、プレイヤーが意図しない動きが起きる事も。 バトル時のターゲット指定のカーソル操作が統一されておらず、カメラアングルに合わせて変わるため、対象をスムーズに指定できない。 3D化によりキャラの歩幅が曖昧になったのに「北に○歩、西に○歩」といった2Dゲーム的な謎解きがある。ただ、問題のシーンは表示が平面的な場所で行われるため、方向については特に難しく考える必要はない。 エンディングのムービーに、任意加入のパーティメンバーであるユフィとヴィンセントが一切登場しない。 これはエンディングがプリレンダムービーであり、2人の加入状況に沿った複数のパターンを作るだけの容量の余裕がなかったため。仮に作れたとしても、ディスクアクセスによりムービーが途中で止まってしまうため、仕方ない点ではある。 裏バトルの参加条件が闘技場ロビーにいるNPCのセリフから類推できるものと実際の条件で若干相違があり、その影響で『チョコボの不思議なダンジョン』に付属する「不思議なデータディスク」収録の全アイテム所持データでは裏バトルができない。 もっとも、そこでしか入手できないアイテムも所持しているデータなのだが。 魔法防御の設定に不具合があり、防具の魔法防御力が全く機能していない。ただし元々あまり高い魔法防御力値が設定された装備が無く、「魔法防御が高い装備を前提にしたであろう強力な魔法を使う敵」というのも居ないため、ゲームを進行する上での影響は殆どない。 総評 グラフィック、サウンド、シナリオに従来作にない革新的な要素をこれでもかと盛り込んだスクウェア渾身の超大作。 その革新性はプレイヤーに大きな熱狂をもたらし、ゲーム業界全体を変革させるほどの大きなインパクトを与えた。 シリーズ内で見ても、初代から連綿と受け継がれてきた「中世ファンタジー風の世界観で繰り広げられる勧善懲悪」というお約束的なシナリオの構図や世界観の枠組みから完全に脱却し、全く異なるイメージを打ち出すことで、システム自体はオーソドックスながらも「新たなFF」の流れを生み出し、シリーズの大きな転換点となった。 それまでの『FF』とあまりに異なるテイストに拒否反応を示す旧作ファンが多かったことは事実だが、多大な革新性を含んだ要素を破綻することなく高い品質でまとめ上げたスタッフの手腕によって、新旧ユーザー含め多くのファンを獲得したこともまた事実である。 「エンタテインメント新次元。」のキャッチコピーに偽りのない、まさにゲームの歴史に新時代を築いたゲーム史に名を残す傑作である。 余談(PS版) 海外でのタイトルについて 北米版の『FF』シリーズは、それまでNESで『I』、SNESで『IV』が『II』、『VI』が『III』のタイトルで発売されていたが、本作は日本版と同じ『VII』として発売となった。以降はリメイク版を含めナンバリングが日本版と統一されている。 それまで国内版と異なっていたナンバリングが統一されたことで、北米では『III』→『VII』といきなりナンバリングが飛んだため当時混乱を招いた。 欧州ではシリーズ展開していなかったため、本作が初の『FF』となった。 そのうち、スペイン語版はまともにプレイする事が困難なレベルに誤訳が酷いとされている。 パーティメンバーの離脱について + ネタバレ含む ストーリー中盤で永久離脱してしまうあるキャラについて、当初は離脱しないもしくは復帰する展開が構想されていた模様。離脱以後の一部場面において本人のセリフが存在する場面があり、改造ツールを使わなくても特定のディスクを使った裏技で離脱する場面を飛ばすことで確認できる。 以後のイベントの中には本人がバトルメンバーにいると進まなくなる箇所が存在している。バトルメンバーから外していれば問題なく進行でき、ラスボス2戦目に至っては非常にシュールな光景を展開することもできてしまう。 ただし飛ばされるイベントの関係で『チョコボの不思議なダンジョン』に付属する「不思議なデータディスク」収録の全アイテム所持データでないと致命的な影響が出る(ただし、このデータには(本来そこで入手するアイテムも元々所持しているものの)上述したように「闘技場の裏バトルができない」という問題がある)。 風属性について 本作の風属性はほぼ「死に属性」である。風属性攻撃/防御ができなくても難易度的には何ら問題ないが、パーティ側には風属性の攻撃手段も防御手段もほとんど存在せずほぼ無意味な設定となってしまっている。 こちら側の風属性の攻撃手段は攻撃魔法「トルネド」のみ。終盤にサブイベントで入手するマテリアを成長させるまで使えず、また単体対象限定と使い勝手は今ひとつ。 シリーズ他作品に登場する風属性魔法「エアロ」は今作では敵専用。 こちら側の風属性の防御手段は、全属性半減効果のある防具「ザイドリッツ」のみ。ただし終盤にボスから盗むことでしか手に入らないレアアイテムで初見者は気づきにくい。 風属性のマテリアは1つもなく、マテリア「ぞくせい」で風属性の攻撃効果・防御効果を得ることもできない。インターナショナル版以降では特定のマテリアに風属性が追加された。 その他 とある場面でクラウドが『ゼノギアス』について言及する場面が存在している。 とあるダンジョンで低確率で「テスト0」という謎のモンスターが出現する。 攻撃はしてこないがダメージを与えると「いたいでするー」「ごめんってば、もうやめてぇ」などのセリフを喋る。異常なまでにHPが高いものの倒すと膨大な経験値・AP・ギルが入手できる。 本来はテストプレイ用のモンスターだったものがバグで普通に出てきてしまったものと思われる。インターナショナル版では削除されている。 「片翼の天使」のコーラスには、後にFFシリーズにコンポーザーとして携わる浜渦正志がバスパートで参加している。 他のメンバーも浜渦の知人であるとの事。 プレイステーションは同時期に発売された32bit機セガサターン(*7)に対して販売台数ではわずかに後塵を拝していたが、本作の登場により爆発的に普及し、あっさり逆転したのみならずトップシェアを固めたことになる。 その影響でSCEは本体を過剰に大量生産するという後にバンダイが「たまごっち」でやらかした失敗と似たようなことをしでかしたものの、同時期アメリカでも人気が出始め、日本での過剰生産分がそちらに回されて消化された形になり「ムダに増産した結果、不良在庫の山となり処分で特損計上」という事態は回避された。(*8) 本作とは直接関係ないが、シリーズ初の300万本突破を記録した一方で、本作によるシリーズ作品のプラットフォーム移籍に伴い、任天堂の新ハード「ニンテンドウ64」への中傷発言や、更に子会社「デジキューブ」設立による新しい販売ルート構築に伴い任天堂式の流通システムを時代遅れと批評したことから、任天堂と関係が悪くなったこともあった。 実際、任天堂の一強独裁状態の中、ソフトのロイヤリティの高さとソフトの値段高騰は問題視されており、デジキューブ設立より前からSSやPSがソフトの値段を格段に下げたことで任天堂の独占的な流通システムはすでに崩壊しつつはあった。 任天堂のほうもCD-ROM機を批判するような発言を当時の社長がインタビューなどで公言していたし、そもそもプレイステーションはソニーと任天堂と共同開発していた中で任天堂が一方的に手を切ったと言う経緯もある。 が、仮にもスクウェアは任天堂ハードで躍進を遂げたメーカーであり、にもかかわらず任天堂を中傷したのは全く道義に叶っていない。また、後にスクウェア社長となる和田氏が語った所によれば、表立っての発言以外にも相当に無礼な行いをしたようだ(*9)。 本作発売と同時期にはドラクエを抱えるエニックスもPSをメインプラットフォームとして選択している(その初作品『ドラゴンクエストVII エデンの戦士たち』の発売は2000年8月)が、こちらは社長自らが何度も任天堂社屋に足を運んで説明と謝罪を行い、また発売時期に関しても任天堂への配慮を怠らなかったなど義理を通している。その結果、スクウェアと違って後に至るまでも友好的な関係を保っていた。 FFシリーズの売上は本作を頂点とし、徐々に売上を落としていく事となる。また開発費もシリーズを追うごとに高騰し華々しい売上げの反面、利益に関しては伸び悩み、加えて映画の記録的損失により一気に経営が傾く事になり、デジキューブは連結子会社を外されて経営危機に陥る事となった。この時期に株主総会で社長が語った、(土下座してでも任天堂のゲームを扱えるようにすべきでは、と言う株主の質問に対しての)「土下座してなんとかなるものなら、いくらでもしますよ」と言う言葉は一部で有名。 だがこの期に及んでスクウェア上層部は傲慢であり続け、「GBA向けにFFを発売予定」と 任天堂に無断で 発表。当然ながら、任天堂はにべもなくそれを拒絶している(*10)。 最終的に、和田氏が奔走した事でようやく2002年に関係が修復された。 ファイナルファンタジーVII インターナショナル 【ふぁいなるふぁんたじーせぶん いんたーなしょなる】 ※オリジナルと違う部分のみ記載。 メディア CD-ROM 4枚組 裏を見る 発売日 1997年10月2日 レーティング CERO B(12才以上対象)(*11) 廉価版・配信 PS one Books 2001年12月20日/3,675円アルティメットヒッツ 2006年7月20日/2,625円ゲームアーカイブス 2009年4月10日/1,500円 備考 PSクラシックに収録 判定 良作 ポイント UIを改善・本編ストーリーを補完 概要(インターナショナル) 国内販売300万本突破を記念し、北米版『VII』をベースに様々な新要素を追加の上、オリジナル版のデータベースDiscを同梱して発売された。 主な追加要素と変更点 UI関連 全員の装備マテリアを直接操作できる「クイック」コマンドが追加され、マテリアの管理が楽になった。 ワールドマップ以外の場所で、移動キャラの現在地を表す指マークと、出入り口や捉まるなどのアクションのあるポイントを示す▽マークのアイコンが追加された。 戦闘中にR2を押すと攻撃対象にターゲットマークが表示されるようになった。 ストーリー関連 ザックスにまつわるストーリー・ムービーの追加。 各ウェポンが大空洞で覚醒するムービーを追加。 ティファとクラウドの再会にまつわるイベントを追加。 ストーリー中に行われる潜水艦ゲームの難易度低下。 バトル関連 ストーリー中に「ダイヤウェポン」と戦闘するイベントの追加(*12)。 アルテマウェポンのレベルが60→61に変更され、てきのわざ「レベル4自爆」が効かなくなった。 新たなボス「エメラルドウェポン」「ルビーウェポン」を追加。 エンカウント率の低下。 リミットゲージ上昇率が増加し、またリミット技の習得条件が緩和。 「チョコボ モーグリ」および「テュポーン」を「ぞくせい」と組にして付けた時の属性が風属性に変更された(*13)。 「テュポーン」を召喚したときの属性は変化していない。 ラスボスの特殊攻撃「スーパーノヴァ」の演出の大幅強化と効果の変更。 マジックポットがエリクサーをあげないとダメージを与えられなくなった。 てきのわざ「チョコボックル」の弱体化(*14)。 ユフィ以外の最強武器に「へんか」のダメージ補正が適用されるようになった(*15)。 その他の修正・変更点 オリジナル版のセーブデータをインターナショナル版に移行可能(逆は不可)。 「バハムート零式」のレベル飛ばしバグやエンカウントエラー等、大半のバグが修正された。 このため、大半のバグを利用した裏技は使えなくなっている。なお上述の本来永久離脱するキャラを強引に連れていく技は想定外の形でディスクを入れ替えるという手順の関係上こちらでも可能である。 また、上記のセーブデータ移行機能を利用して「オリジナル版でバグ技を使った上で、そのセーブデータをインターナショナル版に持ち込む」といった抜け道はある。 「ギルアップ」のLv1での効果が上方修正され(Lv2以上と同様の2倍に)、実質的に成長要素がなくなった。 裏ボスとなる追加ウェポン2体関連などでアイテム追加。 入手手段がなかった「ライジングサン」も入手可能になっている。(*16) 評価点(インターナショナル) マテリア管理の容易さ クイックという機能が追加。メンバー変更後外したキャラからのマテリアの移動が楽になった。 フィールドでの一部要素のわかりやすさ 隣のマップへ移動する地点や、掴まって移動する場所などに目印がつきわかりやすくなった。 問題点(インターナショナル) AP稼ぎの難化(新規バグで対策可能だが) マジックポットがエリクサーをあげないとダメージを与えられなくなったため、AP稼ぎにはエリクサーを集める必要が追加された。 もっとも、「Wアイテム」の使い方でアイテムが消失するバグは修正されず、逆に増殖するバグが追加で発生するようになったため、このバグを知っていればエリクサー増殖で対策可能ではある。 ラスボスの特殊攻撃「スーパーノヴァ」の演出による負荷 演出が凄すぎてPS本体が古かったりするとそこだけ処理落ちを起こす程であり、悪い時にはフリーズする事も。 総評(インターナショナル) UI要素などを改善しプレイしやすくなった作品。以後の移植版も本作が基準となっている。 ファイナルファンタジーVII インターナショナル for PC 【ふぁいなるふぁんたじーせぶん いんたーなしょなる ふぉー ぴーしー】 ※オリジナルと違う部分のみ記載。 対応機種 Windows XP~8 メディア ダウンロード専売ソフト(スクウェア・エニックスe-STORE) 開発元 スクウェア・エニックスアイドスDotEmu 発売日 2013年5月13日 定価 1,500円(税別) 判定 良作 特徴(インターナショナル for PC) PC版をベースとしたパソコン移植版。以下の追加要素がある以外に変更点は無い。 日本語の他に英語・ドイツ語・フランス語・スペイン語に対応。元々海外のスクエニeストアで販売されていたものが元になっているので、どちらかというと日本語を追加収録したと言った方が正しい。 WindowsXP以降対応。(過去に発売された英語のPC版はWindows9x対応。) アチーブメント(実績)機能の追加。 グラフィックを高解像度に対応(実質的なHD化)。ただし画面比率はそのままなので、16 9表示にしてもサイドカットの黒枠になる。 機能していなかった防具の「魔法防御力」が機能するようになった。 「ストーリーだけ楽しみたい」など、楽にプレイしたいという人向けのゲームブースター機能が追加。 5倍速やエンカウントなし、戦闘中の強化やパラメータMAXなど。 なおゲームブースターに対応しているのは日本語のみであり、他言語に切り替えた場合は使用できない。 後に、2013年7月4日より海外ではSteam版も配信されている。 こちらは日本の公式ストアからは残念ながら購入できない(海外プレイヤーからのギフト等で貰うことは可能)ので、当然ながら日本語表示にも対応していない。 後に配信された各スマートフォン/PS4/Xbox One/Switch移植版もこのPC版をベースとしている。 PC版をまとめると 初代PC版『FF7(Now for the PC.)』(1998年5月):海外PS版(インターナショナル相当)のPC移植版。CD4枚組。日本語非対応(英語のみ)。ゲームブースターなし。移植はEidos。 海外スクエニeストア版『FF7』(2012年8月):日本語非対応(英語・ドイツ語・フランス語・スペイン語)の『インターナショナルforPC』。 スクエニeストア版『FF7インターナショナルforPC』(2013年5月):本作。 Steam版『FF7』(2013年7月):日本語非対応の『インターナショナルforPC』。 MSストア『FF7 WINDOWS EDITION』(2020年):PS4/One/Switch版のPC移植版。 問題点(インターナショナル for PC) ゲームブースター機能に関する細かな仕様上の問題 強化は常時MAXといってもリミット技を使えばゲージを消費→即座にチャージという流れだし、ダメージを受けたり魔法でMPを消費した際にも即座に回復という流れなので「最大HP以上のダメージを受けた場合は即死」「最大MPが消費量より少ない魔法は使えない」という点に注意。また、リミットゲージも即チャージということは上述のヴィンセントの問題点が顕著になっているということである。一方、ティファは攻撃力がリミットゲージに依存する最強武器でも非常に戦いやすくなっている。 公式チートであるパラメータMAXは一度でもやると元に戻せなくなるので、やるなら別データを作ってからが推奨される。 公式サイトでも「元に戻す事ができません」とはっきり警告しているが、レベルやHP/MP元値、パラメータ6種までは想定できるだろうが、それ以外の要素にも影響する。 使用すると闘技場の裏バトルができなくなる問題については、その原因となる事象を事前に達成しておくことで回避可能。 配信当初はBGMの音色がPS版とは別物という不具合があった。 このためサントラをゲームで使用できる形式にする方法やユーザー製作の音色修正ツールなどが出回っていたが、後のアップデートでPS版に近い音色に修正された。 スタート、セレクト、R1、L1、R2、L2同時押しのソフトリセットが不可能。 これにより、チョコボ厳選が非常に根気がいる仕様になっている 総評(インターナショナル for PC) 基本的にはインターナショナル版に実績やゲームブースター機能を加えた移植作品といったところ。特に大きな追加点は無い。 FINAL FANTASY VII 【ふぁいなるふぁんたじーせぶん】 ※オリジナルと違う部分のみ記載。 対応機種 プレイステーション4Xbox OneNintendo SwitchWindows メディア ダウンロード専売ソフト 開発元 DotEmu 発売日 【PS4】2015年12月6日【One/Switch】2019年3月26日【Windows】2020年8月13日 定価 【PS4/One/Switch】1,834円(税10%込) 判定 良作 特徴(PS4/One/Switch) 上記PC版をベースとした、家庭用ゲーム機版におけるリマスター版。PS4/One/Switch版でまた若干の相違がある模様。 全機種共通 ゲームブースターは3倍速、エンカウントなし、強化(HPMPリミットゲージ常時MAX、バトル開始時に戦闘不能者自動復活)の3つのみ。 アナログスティックの押し込み(PS4を例に挙げればL3/R3)で使用する。 パラメータMAXは廃止された。その効果の影響で裏バトルができなくなる問題も結果的に解消されている。 アイテム欄および召喚魔法選択のリストが1列表示に。 これによりアクティブモードでのバトルの難度が上昇。 ソフトリセットなし。代わりにメニュー画面にタイトルに戻る「しゅうりょう」が追加。 スタートメニューにリメイク版のスタッフクレジットとなる「ADDITONNAL CREDITS」が追加された。 トロフィー/実績機能に対応(Switch除く)。 上述のPC版におけるアチーブメントの一部が選ばれている。 PS4版限定(とみられるもの) スタートメニューに「SPECIAL MOVIE」が追加。リメイクされたムービーを鑑賞できる。 + 現在、Ver.1.01により改善済み。 BGMが各戦闘の終了後にループになる所を修正。 起動時に開発のDotEmuのロゴ追加。 オリジナル同様プリレンダリングムービーの終了時の黒画面のぶつ切りの削除。 評価点(PS4/One/Switch) ゲームブースター搭載によるプレイの快適性の向上。 PC版と同じくゲームブースターが搭載されたことによりゲームプレイの快適さが向上した。 特に倍速は召喚獣などの演出を短縮するのに役立っている。 問題点(PS4/One/Switch) マニュアルなし。ニューゲーム時に簡単な操作説明のみ。 電子マニュアルはおろか、ウェブサイトでの掲載もなし。 キーカスタマイズもない。 本作でFFを初めてした人にとっては最大の問題点になりうる。 コントローラーの関係上、アナログスティックで移動するときに3倍速が暴発する可能性がある。 PS4版ではクラウドのリミット技「超究武神覇斬」にて一部効果音が無くなっている。 具体的には最初に剣を構え刀身の先に光が集まった際の効果音と、最後の一撃を放つ際の効果音が無くなっている。 またPS4版はBGM関連にも不具合が見られる。ダイヤウェポン迎撃時など一部イベントの際に、本来流れるはずのBGMが流れないことがある。 Switch版はフリーズが比較的発生しやすい。アップデートを重ねたことで頻度は下がってきているようだが、完全には無くなっていない。 バトル直後にボタンを連打していたりするとリザルト画面から戻ったタイミングでフリーズが頻発する。戦闘後に画面が切り替わるまではボタンに触れない方がいい。 イベントシーンでもフリーズが起こりやすい。イベント中にBGMが切り替わるタイミングは要注意。 One版のみ、初心者の館での基本操作の表示においてAとBの配置がコントローラーのレイアウトと逆に表示される。 A/B(PS4では○/×)の位置関係がOneのみ他2機種と逆である一方、メッセージはそのまま使いまわされている模様。そのため、Aが右・Bが下・Yが上というOneのユーザーから見れば違和感を感じるものとなっている。 『forPC』とは異なり時間制限付きイベントにおけるカウントダウンも3倍速に加速される。 総評(PS4/One/Switch) 良くも悪くもDotEmu-PC版と遜色の無い作り。 それでも現行機種で『VII』が遊べるようになったことは、非常に大きなメリットと言えよう。 ゲームブースターの搭載により、現在の観点では不便に感じる部分も多少なり和らいでいるため、今から『VII』を遊ぶなら、このバージョンが一番手に取りやすいだろう。 余談(PS4/One/Switch) ヨーロッパでは『FFVIII』のリマスター版とセットにしたパッケージが販売されている。日本国内でもAmazonで気軽に買うことが出来る。 Microsoft Storeで販売されている『Windows Edition』はこちらの移植。 『Windows Edition』は暗号化されているため、ゲームブースター以上の快適化を行なうMODを導入したい場合などは『for PC』のほうが適している。 COMPILATION of FINAL FANTASY VII 『X』の続編である『X-2』の流れを受ける形で発表された『VII』の続編、あるいは外伝的関連作品集。 作品タイトルには規則性があり、AC(ADVENT CHILDREN)、BC(BEFORE CRISIS)、CC(CRISIS CORE)、DC(DIRGE of CERBERUS)、EC(EVER CRISIS)と、全てアルファベットとCOMPILATIONの頭文字である「C」との組み合わせで統一されている。 当Wikiの方針上、『AC/ACC』『EC』については概要のみにとどめる(『BC』も方針とは別の事情で概要のみ)。『DC』及び『CC』については詳細は個別記事を参照。 【ビフォア クライシス -ファイナルファンタジーVII-】(BC) 2004年配信。本編のライバルキャラクターであるタークスに焦点を当てた携帯電話用ゲーム。舞台は本編の6年前~本編直前まで。 2018年のスクエニモバイルサービス終了まで配信しており、ガラケーアプリとしてはかなりの長寿タイトルとなった。 【ファイナルファンタジーVII アドベントチルドレン】(AC) 2005年発売。本編の2年後を舞台とし、謎の病「星痕症候群」とそれにまつわる一連の事件をフルCGで描いたOVA作品(*17)。 製作には坂口博信を除く主要スタッフの殆どが参加しており、ヴェネツィア国際映画祭に2年連続ノミネートされ、最終出荷数がミリオンを超える等、極めて高い評価と完成度を誇った。 既存キャラクターの再登場や各新キャラクター、アレンジされた本編BGM、そしてそれらを違和感なく融合し構築したストーリー等、原作ファンを唸らせる内容。後の『CC FFVII』を意識したシーンも多数存在する。 限定版「ADVENT PIECES LIMITED」には原作(インターナショナル版)とOVA【ラストオーダー ファイナルファンタジーVII】が付属。後者はニブルヘイム事件とザックスの最期を描いた内容であり、『BC』とも少なからずリンクしている。 原作にCEROレーティングが付いたのはこの限定版に同梱されたものが最初。 【ダージュ オブ ケルベロス -ファイナルファンタジーVII-】(DC) 2006年発売。ヴィンセントを主人公とし、謎の集団「ディープグラウンドソルジャー」との戦いを描いたゲーム。舞台は本編の3年後。 オンラインモードを搭載し、ジャンルをFPSとする等、当時としては実験的な試みが多かったが、肝心の完成度は低い。 ストーリーも無理な後付けや矛盾が生じている等、やはり疑問の残る完成度であった。 後の廉価版でストーリー以外は概ね改善された。詳しくは該当記事を参照されたし。 【クライシス コア -ファイナルファンタジーVII-】(CC) 2007年発売。ザックスを主人公とし、『BC FFVII』の前後から本編直前まで、つまり「ザックスの最期」を描いたゲーム。 『BC』との矛盾が僅かに見られるが、携帯機ならではの手軽なアクションと、その悲劇的な結末から高い売上と評価を得た。『AC』『DC』に繋がる描写も存在する。 2022年にリマスター版『クライシス コア ファイナルファンタジーVII リユニオン』が発売。 【ファイナルファンタジーVII アドベントチルドレン コンプリート】(ACC) 2009年発売。ブルーレイ化に伴い、容量の都合でカットされたシーンや細かな描写を追加し、台詞や音楽を再編集した『AC』の完全版。 1080p・ドルビーTrueHD5.1chに対応し、追加シーンに『CC』の印象的なイベントを盛り込む等、完全版ならではの再編集がされている。 AC本編の登場人物であるデンゼルの過去及び後日談がOVAとして収録されており、また『XIII』の体験版が特典として付属した。 ちなみに『AC』当時のマリン・デンゼルの声優には子役が抜擢されていたため、声変わりの都合により本作では交代している。 【ファイナルファンタジーVII エバークライシス】(EC) 2023年配信。『VII』本編と『AC』『BC』『CC』『DC』『FS』の5編のストーリーを収録したスマホ向けリメイクの基本プレイ無料作品。 ストーリーは基本的に原作を踏襲しているが、一部のテキストが『REMAKE』に準じているなどのアレンジがされている。 余談(『VII』全般) まだスクウェアの引き抜き問題に噛み付く前の飯野賢治が『VII』のグラフィックについて助言じみた指摘を『ゲーム批評』で行なっている(*18)。 3DOで経験がある故の反省点も自身の込めた様な愛あるものだが、この直後に引き抜き問題が発生して途端に牙を剥いた様な状態になってしまった。 レベルファイブのアプリゲーム『妖怪ウォッチぷにぷに』にもコラボでクラウドとセフィロスが登場している(*19)。ログインすればSランクのクラウドを貰えるが低確率のガチャで貰えるエアリスのリボンと合成すればZランクのLB(リミットブレイク)クラウドに進化する。ちなみにコラボキャラの中では最初のZランクである。 『大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS / Wii U』及び『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』にクラウドが参戦している。 なお、版権が複雑だったのか、前者はBGMなどキャラクター以外の要素は最小限で済まされている。 2020年12月、後者のDLC追加キャラとしてセフィロスの参戦が発表。これに伴い、ステージやBGM・スピリッツといったFFシリーズの要素が大幅に拡充された。12月18日より配信開始となったが、このうちファイターとステージ・BGMは23日10時までは期間限定イベント「セフィロスチャレンジ」クリア報酬による先行配信的な実装が行われていた。 ただし、追加スピリッツや特典スピリッツボードは23日10時のアップデートで実装されている。 PS版FF7のソースコードを保管していなかったため、リマスター版を出すにあたってPC版(1998年)のリバースエンジニアリングが行われた。 リバースエンジニアリングはかつてPC版(1998年)の移植もやったイギリスのアイドス社(1998年当時はアイドス・インタラクティブ社)が担当。(リマスター当時のアイドスはスクエニの子会社でもある) 2020年4月10日にPS4でフルリメイク作品『ファイナルファンタジーVII リメイク』が発売された。 単品作品では完結せず分作となる事が早い段階から発表されており、第1弾となるこの作品は「BD-ROM 2枚組(*20)でミッドガル脱出まで」とされる。 ヒロインの1人であるエアリスの英語表記については諸説あったが、スクエニ公式側においては発売当初は"Aeris"で、2002年以降は"Aerith"と変遷している。
https://w.atwiki.jp/retrogamewiki/pages/5044.html
今日 - 合計 - ファイナルファンタジーI・IIの攻略ページ 目次 基本情報 [部分編集] ストーリー [部分編集] 攻略情報 [部分編集] Tips [部分編集] プチ情報 [部分編集] 関連動画 [部分編集] 参考文献、参考サイト [部分編集] 感想・レビュー 基本情報 [部分編集] ストーリー [部分編集] 攻略情報 [部分編集] Tips [部分編集] プチ情報 [部分編集] 関連動画 [部分編集] 参考文献、参考サイト [部分編集] 感想・レビュー 名前 コメント 選択肢 投票 役に立った (0) 2012年10月09日 (火) 15時51分15秒 [部分編集] ページごとのメニューの編集はこちらの部分編集から行ってください [部分編集] 編集に関して
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/300.html
ファイナルファンタジーXII 概要 あらすじ 特徴 ゲームシステム 評価点 賛否両論点 ゲームシステム・ゲームバランスの賛否両論点 ストーリー(賛否両論点) 問題点 ゲームシステム・ゲームバランス ストーリーの問題点 その他の問題点 総評 海外評価 続編・インターナショナル・リマスター 余談 ファイナルファンタジーXII 【ふぁいなるふぁんたじーとぅえるぶ】 ジャンル RPG 対応機種 プレイステーション2 発売・開発元 スクウェア・エニックス 発売日 2006年3月16日 定価 8,990円 レーティング CERO 全年齢対象 廉価版 アルティメットヒッツ 2008年6月26日/2,940円 判定 スルメゲー ポイント オフライン版シームレスバトルの先駆け的作品高い完成度と自由度だが複雑なシステム世界観重視のシナリオ脱・JRPGの嚆矢的存在として国内より海外で人気長年のシステム解析・やり込みによる遊び方の大きな変遷 ファイナルファンタジーシリーズ 本項目ではオリジナル版の『ファイナルファンタジーXII』の紹介をしています。 インターナショナル版準拠の作品の詳細は『ファイナルファンタジーXII インターナショナル ゾディアック・ジョブ・システム』を参照。 概要 言わずと知れたファイナルファンタジーシリーズの、ナンバリング第12作。 当初の発表より約2年の延期を経て発売された。 『ファイナルファンタジータクティクス(FFT)』『ベイグラントストーリー』の制作スタッフが、それらの舞台となった世界「イヴァリース」を巡る同一時間軸上の作品として制作した。 『FFTA』のような他作とパラレルワールドの関係にある設定ではなく、FFTの約1200年前にあたる古代文明時代のイヴァリースを舞台とした正史である。 上記の理由により、同じ『FFT』チームが開発に関わった『FF9』と装備品の名前が共通しているなどの一部例外を除き、ナンバリング他作とはシナリオの方向性や世界観が全く異なっている。 またシステム面でも、ナンバリング他作のみならず、他のイヴァリース作品とも異なる斬新なものとなっており、総じてプレイ内容、演出ともナンバリング作品とは大きく異なる要素で成り立つ作品となっている。 監督は当初『FFT』『ベイグラントストーリー』の松野泰己氏が務めたが、同氏の病気療養のため途中で『サガ』シリーズの河津秋敏氏に交代となっている。 あらすじ 戦乱渦巻くイヴァリースの一小国ダルマスカは、急速に勢力を広げるアルケイディア帝国と戦争状態に陥っていた。先日アーシェ王女と祝言を挙げたばかりのラスラ王子は自ら剣を取り前線に立つが、あえなく戦死する。敗色濃厚のダルマスカはアルケイディアとの和平を結ぼうとするが、和平調印式にダルマスカのバッシュ将軍は、ダルマスカ国王を売国奴と呼んで暗殺する。かくしてダルマスカは和平の道も絶たれ、アルケイディアに降伏した。 2年後、ダルマスカの首都ラバナスタに住む、空賊に憧れる孤児の少年ヴァンは、帝国に征服された祖国とその状態を受け入れつつある民たちに苛立ち、帝国兵からスリをするなどして抑圧された日々を送っていた。彼の兄は、調印式を襲撃したバッシュ将軍との関係を疑われ、厳しい尋問の末廃人となり世を去っていたのだ。 そんな折、ラバナスタに新しい執政官が赴任することになり、それを記念したパレードが行われた。新たな執政官ヴェインは「私が憎いか。帝国が憎いか」から始まる巧みな演説によって民衆の反帝国感情を見事に払拭してしまった。ダルマスカに深い傷を与えたアルケイディアを許してしまっていいのか。憎しみを抑えられないヴァンは、帝国が抑えているラバナスタ王宮の宝物庫に忍び込んだ。そこでダルマスカ解放軍として活動するかつての王女アーシェ、そして空賊バルフレアと出会う。 特徴 ゲームシステム アクティブディメンションバトル(ADB) 敵が徘徊するフィールド上を探索し、その画面のまま戦闘も行われる、本当の意味でのシームレスバトル。 敵と接近すると、抜刀して画面の切り替えなく戦闘に移行する。戦闘の流れは従来の-リスト 「アクティブタイムバトル(ATB)」に以下のような空間の概念が加えられたもの。戦闘中もフィールド上を自由に動き回ることができ、交戦開始前に敵の能力を調べてから攻撃を仕掛けるのも、交戦しかけた敵から逃走するのも自由。 通常のRPGでは強敵相手だと「素早さが負けていて逃走は100%無理」だったり「逃走成功確率がごくわずか(1%等)」だったりすることもあるが、本作では逃げに徹すればとりあえず町に駆け込んで撒くこともできるなど、取れる行動の幅が広い。 すべての行動に、射程や効果範囲などの三次元的要素が存在する。 離れていれば攻撃を受けない、散開していれば攻撃を受ける味方の数が減るなど臨場感につながり、マラソンや散開といった防御戦略を要求するなど、本作のバトルで非常に重要な要素になっている。 リアルタイムに移り変わる天候と地形。 天候や地形により属性魔法の威力、遠隔武器の命中率、一部モンスターの出現条件、敵の能力などが変化する。 フィールド上には多種多様なトラップが仕掛けられている。 有害なものがほとんどだが、中にはHPやMPが回復するものも。これらは「ライブラ」状態になると目視でき、魔法「レビテト」で回避できる。 ガンビット キャラクターのバトルでの行動を制御するAIを、プレイヤーが自由にカスタマイズできるシステム。「条件文」と「コマンド」を組み合わせたものを優先順に並べることで、各メンバーが自動で自分好みに行動してくれるように設定できる。 従来作では戦闘の都度「たたかう→敵」「まほう→ファイア→敵選択」などと毎回選択、入力していたのを自動化でき、使いこなせばプレイを大幅に快適にできる。 当初は「味方1人に」などごく単純な条件のみが用意されているが、それでも十分実用的なガンビットを組むことは可能。次第に「HP<30%の自分に」のように複雑な条件も設定可能になる。 ガンビット起動中でも手動入力で直接コマンドを指示でき、この場合は手動入力のコマンドが優先される。よって、あえてガンビットを使わず従来作と同様に戦闘することも可能。 例えば、下記のような設定が可能(数字が小さいものほど優先順位が上)。 1. HPが半分以下の味方がいたら - ポーションを使う 2. 状態異常の味方がいたら - 治療アイテムを使う 3. 戦闘不能の味方がいたら - 復活させる 4. 魔法に弱い敵がいたら - 魔法で攻撃 5. 敵がいたら - 通常攻撃 このガンビットの場合、「味方1人が毒状態でHP半分すれすれ」という状態だと、毒(一定時間ごとにダメージを受ける)のキャラのHPだけを延々と回復し根本的な毒が放置されてしまうおそれがある。これに対しては「手動で毒を治療する」「自力で味方のHPを大幅に回復する」「1と2を入れ替え自動化の順番を変える」によって解決できる。 このような組み立てを洗練させれば、何も操作しなくても自動で延々とレベル上げができるような、極めて有用なAIを組むこともできる。 初めは難しく感じられやすいが、雑魚モンスター相手にいくらでも試して習熟していくことが可能。 ライセンス 本作の成長システム。「ライセンスボード」という習得アビリティの並んだパネルが用意され、敵を倒すと得られるLP(ライセンスポイント)を消費して「ライセンス」を習得する。 コマンドの習得、ステータスの底上げ、装備品追加など様々な効果のライセンスがあり、過去作で言う「アビリティ」に相当する。 装備品や魔法、ミストナックや召喚獣など、戦闘に関わるほぼ全ての要素はここでライセンスを習得しなければ使えない。 ライセンスボードは、ライセンスのマスがチェスボードのように並んだマス目のマップ。新たに習得可能なのは習得済マスの上下左右いずれかに隣接するマスに限られるが、全キャラクターとも自由に習得を進めることができ育成の自由度は非常に高い(インター版およびTZA版については仕様が全く異なるためそちらの記事を参照)。 ミストカート MP(ミストカートリッジ)を一定量消費することで繰り出せる大技。 「ミストナック」は全MPを消費する必殺技。使用すると演出画面に映り、メンバーごとに連携を繋げると威力が増し、バトルメンバー3人全員での連携も可能。 ミストナックを2個/3個習得すると、最大MPが2倍/3倍となる。 「召喚獣」は、バトルに召喚獣を呼び出す技。その召喚獣とのバトルに勝利するとライセンス習得が解放され、習得した1人が召喚可能になる。 呼び出された「召喚獣」はNPCとして行動する。召喚者以外のバトルメンバーは一旦バトルを外れ、一定時間召喚者との2人パーティで戦うことになる。 召喚獣の攻撃には通常技と発動後に召喚終了となる大技がある。大技には各召喚獣で異なる発動条件がある。 フィールド 探索可能な世界は、すべて繋がりのある3Dマップの組み合わせで構成されている。 そのため『FF9』までのようなデフォルメされたアイコンが並ぶ巨大な一つの「フィールドマップ」はない。この点は『FF10』と同様だが、実質的なマップの構造が2Dであった同作とは異なり、今作は完全な3Dオブジェクトで表現されている。 序盤から行動可能範囲が広く、敵レベルの高いロケーションに早期に入ることも可能。中盤からは行動可能範囲がほぼ無制限になる。 モブ・隠し召喚獣・ハントループなどの強力モンスターも早期から各地に配置されている。強力装備を早期に入手することも可能。 序盤のロケーションに強力なモンスターが配置されていることもある。ゲームを先に進め、レベルが上がった後でもそのロケーションに訪れる価値を持たせる、これも当時のMMORPGでしばしばみられた工夫である。 「おたから」によるギルの入手と「交易品」 敵は基本的にギルを持っておらず、倒した際のドロップや技「盗む」で入手できるアイテム「おたから」の売却が主な収入源になる。 同種族の敵を倒し続けると「チェイン」が繋がる。チェインレベルが上がると様々な恩恵があり、敵がアイテムを落とす確率も上がるなど、金策のためにも重要になっている。 特定の種類のおたからを特定の数以上ショップで売却すると、特定の「交易品」が並ぶようになる。 「交易品」は通常より割安な店売り装備のセットや消耗品のセット、敵からは入手困難なレアアイテムなど。このため、安定した資金繰りとレアアイテム確保のために「盗む」の通常戦闘での活用がシリーズ他作以上に重要。 「レアモンスター」と「ハントループ」、および「ハントカタログ」 本作には、特定の条件を満たすことで出現する「レアモンスター」が豊富に存在する。 出現条件は「該当するフロアの敵を全滅させる/特定の一体だけ残すなどした後、一旦エリアを出て戻ってくる」「同一エリアで敵を一定数以上倒すと出現」「普段は転送装置を使って移動する箇所をあえて徒歩で移動する」「5分間同じ場所にいる」「プレイ時間の数字が特定の条件を満たす」など多彩。 「ハントループ」は、各地のレアモンスターを倒してその印を収拾し、最終的に豪華報酬を得るという腕試し的な要素。メタルマックス、メタルサーガシリーズのような賞金首システムにも通じる。 また、いわゆるモンスター図鑑の「ハントカタログ」もある。 内容が充実しており、よくある1モンスターあたり2~3行の適当な記述というのではなく、ザコもボスも含めモンスターごとに1ページ割いている。単独でも読み応えがあるほか、イヴァリースの世界観を補完する設定資料としても機能している。 評価点 ライセンスシステムによる育成の幅広さ モンスターを倒すことで得られるライセンスポイントを使って、各キャラクターの装備品や能力、役割を自由に決められる。 多くのRPGのように、「キャラクターAは銃火器しか装備できない」「キャラクターBはローブ類しか装備できない」といった制約を取っ払うことで、「戦士タイプに見えるバッシュでも杖などの魔法使い系統の武器を装備する」などの個性的な育成も可能になっている。 『FF8』のジャンクションシステムや『FF10』のスフィア盤にもそういった面はあるが、前者はドローやジャンクションや魔法精製などの理解が煩雑とされ、後者は本編終盤になるまでは育成ルートがほぼ固定であり、また両者とも装備品のカテゴリは固定であるなど制約があった。本作は、特に難しい過程を経なくても早期から自由な方針転換が可能である。(*1) 多彩な装備品 武器は計17種類に分けられ、種類によって射程やダメージ計算に適用されるパラメータなどが異なる。 + 武器種類について 片手用・近接武器 「剣」…片手武器で最もスタンダードな性能だが、攻撃間隔は遅め。 「ダガー」…攻撃力は低いが、剣に比べて攻撃間隔は速い。何かしらの特殊効果がついていることが多い。 「斧/ハンマー」…ダメージのランダム幅が広く、大きなダメージを出すこともあるが不安定。 「メイス」…ダメージ計算式が魔力依存のため、魔装備と相性が良い。 「計算尺」…攻撃した相手にバフ効果を与えるという非常に特殊な武器。 「盾」…片手武器は、合わせて盾を装備できる。回避率を上げる効果がある。 両手用・近接武器 「槍」…一部除き片手武器と大差ない攻撃力だが、攻撃間隔が短い。両手武器のスタンダード。 「刀」…槍よりも攻撃力がやや低いが、連撃の発生率が高い。攻撃力が力と魔力に依存する。 「棒」…連撃発生率に加え回避率も高く、攻撃に巻き込まれても生存率が高くなる。敵防御力が魔法防御で判定される。 「杖」…攻撃力は低いが、魔力を大幅に上げる効果がある。魔法使い向け。 「ロッド」…攻撃力は低いが、最大MPと魔力の両方を上げる効果がある。魔法使い向け。 「忍刀」…中盤頃から登場する。攻撃力は低いが、攻撃間隔が短く、回避率・連撃の発生率ともに高い。また、全ての忍刀が闇属性である。 「両手剣」…終盤頃から入手できる。攻撃力が高く、特殊な性能を持つものが多い。 両手用・遠隔武器 「弓」…敵から離れて攻撃できる遠隔武器のスタンダード。 「銃」…攻撃間隔は遅いが、ダメージは相手の防御力を無視することができる(ただし、これに耐性を持つ敵も存在する)。 「ボウガン」…遠隔武器の中では攻撃間隔が最も短く敵のパリィを無視する効果もあるが、弓以上に強風で命中率が減少するという弱点がある。 「ハンディボム」…斧・ハンマー同様ダメージのばらつきが大きい遠隔武器。天候の影響を受けないが、カウンターを受ける可能性がある。 「矢/弾」…遠隔武器を使用する際には合わせて装備する。攻撃に属性や状態異常の追加効果を付けることができる。 それぞれに「最強武器」があり、また歴代のファイナルファンタジーシリーズで登場した名品(マサムネ、エクスカリバー等)もあるが、そのどれもが入手困難である。 本作は装備品のパラメータ設定も緻密で、特に防具は同じような防御力のものが複数あってもそれぞれ属性耐性、状態異常耐性、ステータス補正効果(力、魔力、HPなど)などが大きく異なっており、装備品にこだわるだけでも多彩なキャラメイクができるようになっている。 戦術性の幅広さ 育成の幅広さと洗練されたガンビットシステムによってもたらされる本作の戦術性の幅広さは、シリーズ随一のプレイの幅広さとされるFFVに並ぶという意見もある。 装備品やライセンスの性能と敵の行動とのバランス感が絶妙であり、高度に理論的なガンビットでの自動対処が可能な内容でありながら、偶発的な運要素によってもたらされる不慮の事態のリスクによる適度な緊張感も加味されている。 自分の考えた戦法が見事に決まり快適な戦線を実現させる爽快感と、一つのほころびから一気に崩れ手動での迅速な対処を余儀なくされるスリルとを併せ持つ。 「複数キャラクターを操作するリアルタイムバトル」は一般に操作の忙しさやAIの問題などからプレイヤーの思い通りの形にしづらく快適になりにくいとされてきたが、ガンビットはこれに対する能動的な解決手段の完成形の一例であるとして高い評価を受けている。 やりこみ要素の豊富さ モブ、隠し召喚獣、レアアイテム、ハントループ、クランレポートなどのやりこみ要素がふんだんに盛り込まれている。 FFシリーズは同じ国民的タイトルであるドラクエやマリオなどとは異なり、ごく一部の例外(*2)を除き同名モンスターでもデザインや設定が作品ごとに大きく異なり(*3)、イヴァリースに馴染みのないシリーズファンでも新鮮な気持ちで楽しみやすい。 モブについては、報酬は得られるものの要する労力も大きく(特に後半は膨大な労力とアイテムの消費を余儀なくされる相手が多い)、ストーリー重視派のプレーヤーには敬遠されがちな要素である。しかしモブにまつわる様々な人間ドラマも描かれており、本作のものはストーリーを重視するプレーヤーであっても楽しめるように設計されている。 本作をやり尽くした証として意外なアイテムが登場する。 + ネタバレ注意 その名も「トロの剣」。合併後に同じ会社から出ることとなった、FFシリーズと並び二大RPGと称されたドラゴンクエストシリーズの「ロトの剣」をパロディした武器である。 アイテム説明文にはDQ1で使用可能な復活の呪文が記載されている。このDQ1勇者の名前は「ゔぁん」。 DQ11でも使用可能。ちなみにHD版の発売時期が近い。 このトロの剣を手に入れるために必要なアイテムを落とす最後のモブ「ヤズマット」は竜型のモンスターで、その対になる別の必要なアイテムを落とすあるダンジョンの別の最深部にいるボスは「オメガmk.XII」。これらは『FF5』のセルフオマージュである。 同様に、本作における「文字通りの最強の武器と防具」や黄道十二宮をモチーフにした召喚獣の「最後の一体」は『FFT』のセルフオマージュとなっている。 序盤から探索範囲の自由度が高い FF12の魅力として特筆される要素。探索可能範囲は序盤から広めであり、中盤前頃には更に飛躍的に拡大する。 「序盤から」という点がポイントで、ストーリーそっちのけであちこち探検するプレイスタイルが複数存在する(通称、王宮前プレイ、ガリフ前プレイ)。 こうした寄り道により、序盤でも最強クラスの武器防具の入手が可能。本編クリア後が適正時期のダンジョンではあり通常プレイではまず踏破困難だが、そこをあえて序盤に挑むようなプレイすら可能となっている。 ストーリー上全く戦う必要のない強力なボス・モブ・レアモンスターも多数いて、その多くにもストーリーの途中で挑戦可能。最強クラスの装備を早期に手に入れそうした強敵を倒していくのは本作のやりこみの最終形ともいえる。 作り込まれた世界観と美しいグラフィック 松野泰己氏が手がけた作品の特徴である、世界観の細かい作りこみは本作でも健在。 本筋とはあまり関係ないような設定まで非常に細かく練られており、NPCの話に耳を傾けたり世界設定を読み込んだりすることでイヴァリースの世界に深く浸って楽しめる。 また『FF10』でも高く評価されたグラフィックは更に進化し、同作とは異なり真の3Dフィールドとなった。 足元の植物から遠くに見える山岳の背景まで作りこまれた世界をアナログスティックで360度カメラを回して堪能でき、当時のものとしては圧巻のクオリティ。 SFチックな飛空艇内部からミストの漂う幻想的な森林、綺麗な砂浜、広大な都市、エキゾチックな雰囲気漂う遺跡まで、冒険できるロケーションのバリエーションは幅広く、どれも美麗。 崎元仁氏による音楽 シリーズで初めて植松伸夫氏が外れ(*4)、代わり『FFT』『ベイグラントストーリー』で定評を得ていた崎元仁氏が担当。 植松氏との作風の違いが明確な作家のため、発売前こそナンバリング作ファンから不安視されていたが、良質なオーケストラ調楽曲はいずれも世界観に見事に合致しており好評を博した。 中でもゲーム中最初に訪れる戦闘フィールドで流れる「東ダルマスカ砂漠」のBGMやラスボス戦BGM「自由への闘い」などは特に人気がある。 植松氏作曲の過去作BGMが崎元氏によってアレンジされた楽曲も使われており、中でもシリーズおなじみの「ファイナルファンタジー」(『FF4』の同曲のオーケストラ版)や特定のモブハント専用BGMである『FF5』の「ビッグブリッヂの死闘(*5)」が人気が高い。 戦闘用BGMはボス戦にのみ用意されておりフィールド上ではPS2の性能の関係もあり戦闘に入ってもBGMの変化はないが、各エリア・ダンジョンごとに異なるBGMは環境音ではないしっかりしたBGMながら非戦闘中・戦闘中のどちらに流れていても違和感が無いように作られている。 イヴァリース資料集としての価値 ルカヴィ関連の設定や神々の設定、イヴァリースの地理・気候・宗教・神話など多岐にわたる設定がテキストで読める。 中には伝説の大崩壊やアジョラの時代に関連すると思われるものが含まれており、イヴァリースシリーズのファンにとってはコレを読んでないとイヴァリースを語れないというほどの内容となっている。 賛否両論点 古典的和製RPGであったシリーズ旧作からの脱却指向 『FF10』以前のナンバリング作品では、シナリオや世界観、バトルシステムなど様々な新要素を盛り込み着実に進化していたが、根本的な点では「ランダムエンカウント」「モンスターを倒すと金銭を落とす」など、よく考えればあまり現実的でない「ゲームの都合」は無言で踏襲され続けてきた。本作は、良く言えば「お約束」、悪く言えば「旧態依然とした伝統」であるそうした要素をほぼ全廃した非常に革新的な内容となり、旧作からの引用事項はコマンドやアイテム、モンスターの名前など一部の表面的な要素に限られた。 また、世界観もナンバリング作で一切描かれなかった『FFT』の世界「イヴァリース」のもので、これも作品ごとに世界が一新されてきた旧ナンバリング作とは機軸が異なっていた。 『FFT』『ベイグラントストーリー』はいずれも根強いファンを獲得した作品ではあるが、売り上げはさすがにFFナンバリング作には遠く及ばず、「イヴァリースのことは一切知らない」というナンバリング作ファンも少なくなかった。 そのため、『6』以前や『9』のような「デフォルメされた主人公がその手で諸悪の根源を倒し世界を救う冒険活劇」を期待していた層と、『7』『8』『10』のような「ロマンスありサイバーパンクありの、美男美女が繰り広げる青年活劇」を期待していた層の両者から「これはFFではない」という激しい批判を浴びる事態となった。 「FFナンバリング作品として見なければ、演出もシステムもゲームとして高い水準でまとまっている」という声も発売当時から聞かれており、その奥深さに魅入られる根強いファンも生み出してはいた。「期待していたものと違った」「お約束が撤廃されて驚いた」という「FFナンバリングとしての感想」が批判に繋がってしまった面が否めず、発売当初の論評は「否寄りの賛否両論」となってしまった。 その後、後述のように海外では当初から高く評価されていたことに加え、国内でもシステムの全容が時間をかけて判明していくにつれてその奥深さがじわじわと認知されていったことなどから、FFナンバリング作の一つではなく『FF12』という名の新作ゲームとして、味わい深いゲームであると評する論調が増えていくことになった。 ゲームシステム・ゲームバランスの賛否両論点 当時としては斬新すぎたバトルシステム、戦術性の理解に時間のかかる造り 本作はシームレス、リアルタイム、範囲、ヘイトシステムなど、MMORPGに特有の、オフラインゲームでは見慣れない概念が数多く採用されていたが、その詳細が作中であまり説明されなかった。 そのためFFファンに限らず、MMORPG未経験の当時の日本人ゲーマー全般からシステムに対する戸惑いの声が聞かれた。 モンスターの反応ひとつ取っても、以下のように普通のRPGとして漠然とプレイしている分には気づきにくいMMORPG的要素が非常に丁寧に作り込まれている。しかし説明の少なさゆえその作り込みの細かさは発売当初にはほとんど認知されず、評価に繋がるには非常に長い時間を要した。 「アクティブ・ノンアクティブ」:敵を認識したら襲い掛かる/掛からない。 「視覚・聴覚・魔法感知」:視覚は前を横切ると認識される。聴覚は足音や付近での戦闘音で感知される。魔法感知は真横まで近づいても無反応だが、何か魔法を使うと(例えば回復魔法で味方を治療しても)反応。 「こちらのレベルに応じて対応を変える」:弱いと見るや襲ってくるもの、逆に雑魚には興味がない…など。 これらを前提に「その時点での適正レベルでは明らかに倒せない強さの雑魚敵」がフィールドに出現することが数多くあり(*6)、そういった敵がいるフィールドではアクティブになったら即座に逃げる・ガンビットを変更して感知させない(戦闘に入らない)のも攻略の一つとなっているが、この仕様に面食らったプレイヤーは数多い。 一方、前作が当時の日本では数少ない国産MMORPGのパイオニアとして同ジャンルの愛好家には圧倒的な人気・知名度を誇ったため、それをオフライン仕様に落とし込んだという意味では「ナンバリング作としても正当に進化した」とも評せる。 しかしナンバリングの中で前作だけ売上本数が大幅に低く、前作のみプレイしていなかったシリーズファンが大多数であった。そのためこの点の理解も得られず、「アクションRPGなのに行動がコマンドで手抜きだ」と、アクションRPGと誤認されての評価を下されるという、今では一目で的外れだとわかるような批評が当時は真剣になされたほど。 こうした、リアルな流れを重視したシステムは、金銭の入手などの細かな要素にも反映されており、たとえば戦利品の入手に関しても「倒しても金銭自体が得られない代わりに、高確率で得られる戦利品を売って、金銭を入手しつつ新たな商品が店頭に並ぶよう仕向ける」というシステムになっている。 狩猟ゲームが一大ジャンルとして確立した後世には多くのゲームで普通に見られているシステムだが、当時としてはあまり例がなかった。 好意的に受け入れる層も一定数いたが、当時は「手間が増えて面倒なだけだ」という批判的意見が主流であり、やはり時代を先取りしすぎたと言えよう。 + 本作の戦術的要素について 成長システム(ライセンス) 育成自由度の高さが特徴だが、その一方でパネルを開放するためのライセンスポイントが溜まりやすく、特にやり込まなくても全てのライセンスを習得することが可能となっている。 同じように全キャラが同じ特技を習得できるDQ6に準えて「全キャラ同じ」「全員勇者」とされ批判の的になり、ライセンス全習得後は「全員で物理攻撃・全員で回復魔法を行う」というパーティを組むパターンになりやすい。 全員で同じ行動を取ると、後述の「敵対心システム」や「順番待ち」との噛み合わせが悪くなり、FF12の戦闘全体に悪印象を抱きやすい。プレイヤーをそれらの要素に順応させるために、何らかの導線が欲しかったところ。 リメイク版では習得ライセンスを制限した「ジョブシステム」が導入されており、役割分担を意識しやすくなっている。 実際は「ライセンスを習得すること」ではなく「何を装備するか」によりキャラクターの性能が大きく変わるシステムになっており、ライセンスを全て習得しても戦闘においてキャラクターが無個性になることはない。 力が上がる「重装備」、魔力が上がる「魔装備」、最大HPが上がる「軽装備」という3種類の防具がある。これらは「FF2にあった『魔法干渉』システムと同じ考え方を引き算ではなく足し算で作ったもの」などと説明されることがある。 さらにライセンスの中には、HP満タン時や瀕死時限定で強力な効果を発揮するものがある。盾役が攻撃を引き付けることで重装備や魔装備でステータス強化したキャラクターの性能を格段にアップできる仕組みになっており、キャラクターの方向性が特化される。 敵対心システム(*7) 敵がこちらのメンバーをランダムに攻撃するのではなく、「敵対心 (ヘイト) を最も多く集めているキャラ」を優先して攻撃するというシステム。 キャラの行動ごとに敵に溜まるヘイトは異なる。例えば、回復魔法は通常攻撃よりも敵のヘイトを大きく溜め、「敵が回復役を優先的に潰しにくる」といった戦闘シーンが生まれる。 MMORPGなどでは一般的なものだが、当時のコンシューマ機のRPGでは例がなかった。 本作は武器のみならず防具も「攻撃強化用」「防御用」で性能が二極化されており、火力を重視すると防御が脆く、防御を重視すると火力不足に、それぞれなりやすい。 パーティメンバー全員が半端に防御を固めていると火力不足で強敵に押し切られやすいため、何人かは火力重視の装備で攻撃に専念させるのが望ましい。そうして生まれた脆いキャラが攻撃を受けないよう、防御重視のキャラが意図的にヘイトを集めて敵の攻撃の受け役になる…というのがセオリー。 敵の範囲攻撃も問答無用で味方全員を巻き込むものは無いので、防御役が上手く敵の攻撃を集めた上で他の味方から離れておけば、攻撃役は安全に攻撃し続けられる。 このように、知っているかどうかで攻略法に大きな違いが生まれるシステムであるにもかかわらず、ゲーム内では説明がない。 作中にはどの行動がどれだけヘイトを稼ぐかの情報もなければ、効率よくヘイトを稼ぐ技も用意されていない(*8) (*9)。「特定の魔法を使ったキャラに敵が群がる」といった現象に気付いたプレイヤーに端を発し、徐々に敵対心の存在が研究され明らかになっていった。よって発売当時に敵対心を意識した戦略を組み立てるのは現実的とは言えなかった。 処理落ち対策用の「順番待ち」 FF12は魔法発動中でも自由に動けるシームレス戦闘が特徴であるが、ハードウェア性能に限界がある関係で「全員一斉に派手な魔法を使う」といった行為はできなくされている。 プレイヤーの検証の結果、技や魔法ごとに処理の重さを表す「エフェクト量」(通称) が設定されていることが判明している。これが一定以上になると、後続の行動は現在のエフェクトが消えるまで発動を待たされる。これが「順番待ち」。 特に問題になるのは、通常攻撃にはエフェクトがなく待たされないこと。安易に魔法を使っていると、敵の通常攻撃を受けて回復しようとしても回復行動が待たされ、その間にさらに敵の通常攻撃を受けて倒れる…といった事態が起こる。 ハードの性能上の制限があること自体は仕方がないのだが、順番待ちに関する説明はゲーム内にない。この仕様が判明する前は、上述のような場面において「何故か回復魔法が発動しなくなって倒された」と理不尽に感じられやすかった。 ライセンスによって全員が魔法を習得できることも、順番待ちを誘発させる温床となっている。仕様が明らかになり役割分担が意識されるようになるまでは、この理不尽を味わったプレイヤーも相当数いたことだろう。 仕様判明後も、「フレアー」「ホーリー」などのシリーズ伝統の上位魔法は派手なぶん順番待ちを発生させやすく、前述の敵対心を大きく稼ぐこともあって忌避されやすい。せっかく覚えた大技を活用できず、通常攻撃と下位魔法で攻める戦闘は窮屈に映りがち。 体力が減ると必ず大技を使う敵に対して、その前に味方が魔法を使うことで敢えて順番待ちを起こして敵の大技の発動を遅らせ、その間に倒しきる、というテクニックも存在する。 プレイヤーの思考と知識に大きく左右されるガンビット 「ガンビット」は決して使用を強要されているわけではなく、どれだけ密に設定するかのさじ加減は自由である。例えガチガチに論理的に設定していても、コマンドを手動入力すればそっちが優先されるので、プレイスタイルを選ばない幅の広い仕様である点は純粋に評価に値する。 しかし、各キャラのコマンドを自分の戦術に合わせて1から設定する必要があり(デフォルトのお勧め設定などは用意されていない)、真剣に運用しようとすると思考力の差が戦果にダイレクトに反映される。 状況に必要な戦術をコマンド単位で分解して明文化しなければならず、やっていることはプログラミングそのもの。プログラミング的な思考の素養を持っている必要があるうえ、ゲーム内の各行動やパラメータに関する細かい知識も要求される。 条件文の少ない序盤であっても高度な戦術を作成できるほど洗練されたシステムであり、工夫を凝らせば「プレイヤーが寝ている間に最強の敵を自動で倒してくれるガンビット」を組むことすら可能であるが、よく分かっていないと「目の前の敵をタコ殴りにする」程度のAIしか組めず面白みが感じられないという、両極端なシステムになっている。 ただ多数用意された「条件文」や行動順の詳細など、仕様に関する説明は明らかに不足しており、プログラミング的思考が可能なプレイヤーであっても真の有効活用に至れない可能性があった。 特にガンビットには「無駄になる行動はしない」という節約機能が最初から備わっているが、そのことがあまり知られていないせいで、取れる戦略の幅が狭いと誤解するケースが多発した。 + 詳細 たとえば「味方一体に毒消しを使う」というガンビットを組むと「味方が誰も毒状態でなければ、毒消しは無駄なので使わない」という節約機能が働き「味方が毒状態のときだけ回復してくれる」という十分有用なガンビットができあがる。 しかし一般的なプログラミング的思考だと、「味方一体に毒消しを使う」とだけプログラムすれば「味方が毒状態かどうかに関係なく、延々と毒消しを使い続ける」と考えるのが普通で、「毒状態の味方」という条件がなければ意図するガンビットを組めないと誤解するプレイヤーは当時から非常に多かった(そして「毒状態の味方」などの豊富な条件文が実際に用意されていることも、その誤解を助長した)。 この誤解はプログラミングをよく理解している人ほど陥りやすいもので、そのことは制作側が一番よくわかるはずだが、そのような便利仕様になっていることの説明がほとんどなかった(*10)。 行動順についても、先述の通り敵対心や順番待ちやなどの仕様に関する説明がなく、これらの要素をガンビットに最も適した形で活かせるレベルで理解するには、後の長年の研究による膨大な知識の蓄積が必要であった。 ギル収入のランダム性 主なギル収入源は、敵から入手するおたから、トレジャー(宝箱)の二つ。しかしこれらは非常にランダム性が強く、収入が安定しない。 「盗む」のアビリティを使えば高確率でおたからが入手できる。 売却用のおたからのドロップ率はだいたい5割前後。 トレジャーは出現するか否か、中身がギルかアイテムかもランダム。中身がギルなら金額はランダム(最低額は1ギルで共通)、アイテムでも2種の内からランダムで選択される。 特に稼ぎを行わず、店に新しい品があれば買う、というプレイをしていると、たちまち金欠に陥る。そのためどう稼ぐか、もしくはどう節約するかを考えなければならない。 一方、それらを解消するためにほどよく「稼ぎ」を行うことでスムーズにゲームを進めるようになるため、本作はクリアまでの難易度自体はそこまで高くない。 バトルチェインを生かした絶好の狩り場と言えるロケーションも用意されており、それさえ把握しておけば稼ぎ自体も容易に行え人によっては楽しむ余地はあるが、それに気づけなければ苦痛となる。 ストーリー(賛否両論点) 本作は、ストーリーの描き方については全体的に賛否が分かれている。 国同士の争乱が主題の大人向けなストーリーと、それを取り巻く渋いキャラクター描写 本作のストーリーを一言で表すなら「政治劇を主軸とする戦記物」であり、きわめて大人向けな内容である。 勢力間の対立理由はほぼ政治的な利害や思想の衝突であり、「安易な勧善懲悪に落着しない」という点では直近のFFナンバリング作と近い面もあるが、どの作品にも一定程度みられた「無条件で滅ぼすべき絶対悪」はほぼ存在せず、善悪の観念は非常に複雑である。 例えば、主人公の母国ダルマスカを制圧した帝国は「現地住民を圧政で苦しめる非道な支配者」といったテンプレートな立ち位置ではなく「それなりの善政を布き安定をもたらす、統治者としては有能な存在」として描かれ、「悪の帝国による悪政を打ち砕く」という単純な物語に帰結していない(*11)。 また主な敵勢力となる帝国の首都は、能力と運があれば使い走りからでも立身出世が叶うが、一夜にして上流階級から転落することもあるという厳しくも活気のあるリアルな実力主義社会として描かれており、「帝国=搾取する側の上流社会」というステレオタイプな描写はない。 更に、本作のテーマは「自由」と「義務」であるが、ストーリー(社会の流れ)を大きく動かすのは主人公達ではなくウォースラ、ガブラス、ヴェイン、シドなど主に「義務」側のキャラクターである。 殺生や謀略などといった個別の行動の善悪はともかくとして、そのような行動に至らしめた「義務」の何たるかは実際に社会的責任が求められる社会人にならなければ真の理解は難しく、従来ナンバリング作の主要なファン層であった青少年がストーリーの真意を理解するのはとても難しい。 ストーリー内のキャラクター描写についても、間接的な感情描写が多用されている点は賛否が分かれている。 自分の感情を明言する場面は多くなく、洒落や皮肉、目配せや息づかいなどを多用した遠回しな感情描写が多用されている。 その作り込みは非常に丁寧で、分かる人が見れば深く共感でき、地味な演出による渋い表現の方が説明的描写よりはるかにリアリティがあってよいとする好意的な意見もある。 しかし「これを青少年が理解できるのか?」という疑問は、国内のみならず概ね好評としていた海外プレイヤーからも発売当時から投げかけられていた。 移植版の発売を機に「大人になって改めてプレイしたところ初めてストーリーの意味と必然性が理解できた、細かな仕草や回りくどい言い回しの真意に初めて気づいた」と評する声が聞かれている。 発売前にはアーシェの恋愛模様が描かれることが示唆されていたが、本編でそのような直接的描写はほぼなく、従来ナンバリング作のような恋愛ドラマ要素を期待した人は肩透かしを食らった。 初期監督の松野氏は「恋愛シナリオは不得意」「主人公とヒロインでは何かの関係がなければおかしいが、単純な愛ではなく他の愛」と答えていた。 一方、従来作のように恋愛模様が前面に出ない点をしつこくなくて良いとする声もあり、好みの問題も大きいと言える。 ただし、ストーリーの内容自体を好意的に捉える層であっても「複雑な世界情勢を的確に理解するための情報が本編だけでは不足している」とする批判は多い(これについては「問題点」を参照)。 主人公達の行動が直接的に人類の歴史を動かすプロットではない 上記のような政治劇にあって、ヴァン一行は各勢力との関係性がそれぞれ異なる少人数の一集団に過ぎない。 一貫して特定の勢力には属さず、世界情勢の裏に潜む事情に関わることになり、その行動は表舞台の歴史には間接的な影響を与えるにとどまる。 それゆえ、主人公が世界を直接変革させる従来ナンバリング作同様の主人公がもたらすカタルシスを期待したプレイヤーからは「ストーリーが物足りない」と評価されることになった。 もっとも、表舞台に関わりたくても関われないという設定(*12)に基づくストーリーであり、この描き方が意図されたであるのは明白。 またこれに関連して、主人公が世界の救世主になるというありきたりな現実離れした展開ではなく、傍観者としてリアルに描かれたことを好意的に受けとめる声もある。 主人公ヴァンの扱いは、問題点の項にて詳述されるように「印象が弱い」とする批判が主流ではある。しかし一方で「激流の世に生まれた一般市民で、政治情勢に疎く難しいことはよく分からないがとにかく前に進む」というヴァンのポジションは多くのプレイヤーが取るであろう立場とほぼ一致しており、プレイヤーの代弁者として敢えてこのような役回りになった、イヴァリースという世界を市民目線でリアルに描くには必然的なポジションであったとする見方もある。 群像劇形式のパーティキャラクターの扱い 制作スタッフは本作のストーリーについて、「FF10ではティーダの物語が先にあって、それを描くために設定を広げていった。今回はそうではなく、まずイヴァリースという世界があって、そこで生きているキャラを描くという逆の作り方。そういう意味では『主人公』というものの考え方はFF6に近い。」と述べている。 先述の通り、ヴァン一行は各自の信念や行動目的が皆異なり、利害の一致により同行しているに過ぎない。帝国に対する認識ひとつとっても立場は様々である(*13)。 主人公側にも敵側にもこのように多様な立場のキャラクターを用意して描かれる世界観と人間ドラマは、理解できれば非常に濃厚で考察しがいのあるものだが、従来ナンバリング作のように主人公の行動と感情からストーリーを紐解くつもりでいたプレイヤーには「視点が散漫で善悪も不明瞭な、何を表現したいのかわからない物語」と映り、ついていけなくなるケースも多かった。 ストーリーの結末 + ネタバレのため格納 本作の結末、特にオキューリアを巡る描写はやや消化不良であるとする意見が多い。 終盤に登場する「オキューリア」は人里離れた空間に籠る種族で、自分たちが有能であると認めた特異な人間に「破魔石」という強大な力を与えることでイヴァリースの流れを実質管理してきた、神に近い存在。 本作のストーリーの根底には「オキューリアの一体であったヴェーネスが『引きこもるオキューリアに歴史を導く資格などない』と離反し、ヴェインおよびシドと組んでその支配権限を独占しようと画策したが、それをよく思わない他のオキューリアがヴェーネスらを滅ぼす意図でアーシェに破魔石を授けようとする」という流れがある。 シドの初登場シーン、覇王レイスウォールやガリフ族の伝承、ミュリンのそばに現れたヴェーネス等々…、その存在の伏線は序盤から積み重ねられてはいた。そしてヴェイン達がアーシェの祖国を滅ぼした理由が「覇王レイスウォールに与えられた破魔石を奪い、人造破魔石を作るため」だということが明かされ、オキューリアとヴェーネス達との確執が戦乱の根本的背景であることが判明する。 そしてこのオキューリアは、ヴェーネスもそれ以外も非常に傲慢で独善的な態度をとるなどいかにも「倒すべき黒幕」然としており、プレイヤーとしては鬱憤が溜まる相手である。 物語の核に関わる憎き黒幕として全員倒すことになるのかと思いきや、結局彼らとの戦闘は一度も発生せず(*14)、肩透かしであると不満の声が多く上がった。 この内容を補完するゲーム内テキストはそれなりに充実しており、オキューリアの足跡や目的などを考察する議論が活発に行われ、同じイヴァリースを舞台とした作品である『FFT』と絡めた考察も盛んだった。 イヴァリースの歴史は「FF12の後に文明が滅びる謎の天変地異が起こり、中世世界観のタクティクスへと繋がる」という設定。FF12のゲーム内テキストはその文明崩壊にオキューリアが関わっていると解釈できるような内容が豊富にあり、イヴァリースファンにとっては、消化不良な結末であることが逆に考察意欲を駆り立てられ、プラス面に働いているという声もある。 問題点 ゲームシステム・ゲームバランス ミストナック ミストナックは一気に大ダメージを与えられるため、ボスの発狂前にトドメを刺すのに有効。 しかしダメージにランダム性が高いうえに連携が続くと反射神経が要求される(発動可能なミストナックの入れ替えなど)ことに加え、「戦闘メンバー全員のMPを全て消費する」という甚大なコストのため連携を失敗すると一転して全滅の危険にさらされる。 運が絡む仕様ではあるものの、序盤のボスならほとんど何もさせずに倒せてしまう。しかし中盤からボスのHPが急激に増加するためミストナックだけで倒し切るのが困難になる。序盤をミストナックでゴリ押ししようとすれば育成もミストナックの習得に偏るため、中盤で行き詰った後の育成面のリカバリーが大変になる。 高い戦術性が評価される今作においてこの要素は所謂「ゴリ押し」であり戦略の幅を著しく狭めてしまうのため、やりこみプレイヤーはおろか上記の件との兼ね合いから通常のプレイヤーですら使用しないことが多い。 召喚獣の扱いの難しさ 召喚獣を召喚すると単純に戦闘人数が減るためリスクが高い。何も考えずに使うと大抵どちらかのHPがすぐに尽きて召喚終了ということになりがち。 召喚獣の攻撃には、通常技と、発動後は召喚終了になる大技がある。しかしどちらも特徴的な特性のものが多い。上手く活かせば数万ダメージを連発できるような者もいるが、それぞれの召喚獣の行動パターンを把握しないと難しい。 扱いは難しいものの、行動パターンの把握に加え召喚者がしっかりヘイトコントロール等を行ない敵の攻撃を捌いていくことが出来れば召喚獣を思う存分暴れさせることもできるため、ミストナックよりは今作らしいゲーム性を保つことが出来る。 ゲストメンバーの仕様 ゲストメンバーは加入時のレベルが高かったり、回復アイテムを無限に使用してくれたりなど頼もしい部分もあるが、こちらが指示を出したりガンビットを組むことが出来ないため、プレイヤーの戦術を妨害するような行動も起こすため非常に扱いづらい。 中でも、終盤の一部メンバーは同行するダンジョンの仕様も相まって「勝手に敵へ向かって走っていき、途中でトラップを踏んづけて断末魔を上げながら戦闘不能に陥る」場面が頻発することから特にネタにされている。 邪魔なため戦闘不能状態にして攻略を進めるプレイヤーも多いが、その場合はガンビットから戦闘不能回復を取り除くなど一手間必要な他、セーブクリスタルに触れるたびに復活するため煩わしい。 インター版では上記の召喚獣やゲストメンバーの問題点は解消されている。 「最強の矛」など一部トレジャーの仕様 貴重なアイテムが確定で手に入るはずの一部の宝箱は「それを空けるより前に、別の場所に置かれた特定のトレジャー4つのうち1つでも空けてしまっていると、出てくるアイテムが大きく劣化する」という謎の仕様になっている。 「リンクトレジャー」と呼ばれるシステムだが、これについての説明は作中で一切なく、何と言っても最大の問題は本作の最強武器「最強の矛」の入った宝箱がこれに該当するという点。 「最強の矛」の入った宝箱にリンクした4つのトレジャーはどれもかなり目立つところにあり、特にうち1つは最序盤に自然に取得してしまう可能性が非常に高いもの。 この条件に引っかかって取り逃した場合、「最強の矛」は本編クリア後クラスの難関ダンジョンにある、10%でランダムに出現するトレジャー(宝箱)から、更に0.1%のレアアイテムを引いて(すなわち確率1万分の1で)入手するしかなく、苦行を強いられる。 「リンクトレジャー」を作った理由は、攻略本によると「『欲張り者は損をする』を表現するため(要約)」とのこと。 しかしシナリオや世界観からそうする必然性は全く不明である。そもそもFF12は「トレジャーが豊富に置かれたマップの探索と敵の討伐によるアイテム入手によって、自分の装備を固めて強くなる」というゲームデザインであり、「広大な世界をくまなく探索すると最強武器を入手できなくなる」というシステムとは明らかに相容れない。 「最強の矛」以外のトレジャーの中身はそれぞれ「ポーションor目薬or少額のギル」「エリクサー」「316ギル」「2000ギルorサビのカタマリ」。ギルは本作のゲームバランスからすれば二束三文の額、ポーションや目薬は非常に安価でいつでも買えるアイテム、サビのカタマリに至ってはトレジャーのハズレ枠である。エリクサーだけは登場時点ではレア度が高いが、所詮は消費アイテムであり、さらに言えば今作では特定のドロップアイテムを売る(交易品に追加される)・特定のモンスターから盗む等の方法で無限に量産可能。文字通り最強武器の一角であり後述の救済措置を除けばゲーム内で1個のみしか手に入らない最強の矛と比べれば、全部足し合わせても足元にも及ばないレアリティの低さであり、『欲張り』と言えるほどの価値は到底ない。 しかも、取ってはいけないトレジャーのうち3つはいずれも序盤ストーリー進行ルート上の目につく位置にある。そのうち1つはとあるNPCの家の前に分かりやすく置いてあるのだが、このNPCの家に最初に訪れるのは戦闘チュートリアルが終わった直後、仲間キャラもおらずメインシステムのガンビットすら解禁されていない最序盤である(*15)。当然ながら初めてのプレイヤーは右も左も分からない時期であり、普通に進めていればLv2〜3程度。そんな時期に、ルート上の目の前にあるトレジャーを空けてポーションや目薬を手に入れる事は、プレイヤーからすれば欲張りでもなんでもない当然の行為であり、それで最強武器の入手フラグが消えるのはあまりにも理不尽である。 さらにそれに対する救済措置が更なる苦行を強いるものでほぼ救済措置になっていないということもあり、批判が噴出した。 入手方法が最初からランダムトレジャーだけであったら、条件が厳しすぎることへの不満は出ていたとしても「問題点」とはみなされなかったと思われる。 あるいは、フォーン海岸のものだけがリンクしているなら批判はそこまで噴出しなかったかもしれない。フォーン海岸は該当トレジャーを含めた合計16個のトレジャーが4×4の配置で意味深に整列しており、たとえリンクトレジャーの情報が無くとも多くのプレイヤーが「これを安易に取っていいのか?」と思うであろう見た目になっている。その場のトレジャーを取れば取るほど、最強の矛とリンクした"ハズレ"を引く可能性が高くなるので、『欲張り者は損をする』を表現した仕掛けとして見ても違和感はない。何も分からない序盤に遭遇するトレジャーにもノーヒントで同様の仕掛けを仕込んでしまったのが、決定的に不味かったと言える。 ストーリーの問題点 序盤を過ぎると主人公のヴァンが目立たない 中盤以降、物語の展開において最も重要なキャラはアーシェとなり、主人公のヴァンは「自由」というテーマを象徴するいち市民代表という位置づけ。 こうした立場ゆえ、表立って活躍するバルフレアや、キーパーソンであるアーシェと比べてシナリオ上の活躍が目立ちにくい。 見せ場は序盤に集中しているがどれも渋めであり、終盤へ進むにつれ非常に影が薄くなり、ストーリーの終盤はもはや「アーシェの成長物語」のよう。 また本作は「自由」の対比として「義務」が存在するというコンセプトで、先述の通り「義務」側の都合でストーリーが動くため、「義務」の象徴である、法を司る「ジャッジ」のガブラスや敵の司令官であるヴェインが目立ち、「自由」側のヴァンは目立ちにくいうえ、アーシェ、バルフレア、バッシュのような信念や行動理念も見えない。 感情や思想が明確に描かれてきた従来ナンバリング作の主人公達とは描写の仕方が一線を画しており、ヴァンがどういう人間なのかわからない、何をしたいのか分からないという意見に繋がった。 過去についても、ヴァンより仲間の方が掘り下げが深い。 本来、ヴァンも敵の重要人物との間に深い個人的な因縁を抱える立場である。しかしいざ因縁の相手と対峙するとアーシェやバッシュばかりが盛んに敵と舌戦を繰り広げ、主人公のヴァンはあまり発言せず、敵もヴァンを因縁の相手と認識しないまま話が進んでしまう。 主人公なのだから宿敵と表立って激突する描写が合っても良いのに、それがほとんど無く、因縁があるというせっかくの設定が活かされていない点は残念とされる。 過去についても、アーシェはOPから終盤まで続くふんだんな描写で詳細に描かれるが、主人公であるはずのヴァンの過去はテキストで軽く触れられるだけ。 過去を匂わせるようなイベントもあるが、単なる白昼夢扱いをされて終わる。ヴァンに実際にどういう過去があったのかは想像を膨らませるしか無い。 ここまで述べた通り「ヴァンを中心に話が動いている」という様相はほぼなく、シナリオ面で目立った従来ナンバリング作の主人公と比較され「空気主人公」と揶揄されることになってしまった。 バルフレアが劇中で自身を指した台詞「この物語の主人公さ」は、意図してか意図せずかはともかく、文字通りの意味でヴァンの扱いを決定づける文言となってしまった。 台詞の意図としては「この騒動を起こしたのは自分だ」というニュアンスで、彼の気障な性格から出たという以上の意味は無いはずなのだが実際にその通りになってしまっているので、これもまたプレイヤーからの揶揄の的になった。 ストーリー後半にはバルフレアが自身の秘められた過去を仲間に打ち明けるシーンがあるが、ここでも打ち明ける相手はヴァンではなくアーシェ。こういったシーンや上の台詞を合わせると、本当にバルフレアが主人公であるようにしか見えなくなってしまう。 このような事から、続編や客演作でもバルフレアの「主人公」ネタが良くも悪くも引っ張られるほどで、以降はスタッフ側の開き直りも見られるようになった(*16)。 ヴァンは「空賊になって自由に飛び回る夢を持つ青年」という肩書きが発売前の段階から積極的にアピールされていたが、これもストーリーにほぼ活かされていない。 本編前半では「空賊になる夢は単なる現実逃避だった」と切なげに述べるという、ヴァンには数少ない丁寧な心情描写がされており、「自己反省」や「真の夢の発見」などといった掘り下げにつながる前振りなのかと思いきや、それ以降は将来の夢や空賊の技術などヴァンの夢に関する描写は一切なく、なおかつ複数の味方からとってつけたように「空賊に向いてる」と評されまんざらでもない(そして続編では実際に空賊になっている)など、キャラクター設定の主軸の描写すらブレている。 ストーリーの解釈に必要な情報の説明不足 大国間の思惑が複雑に絡み合う大人向けストーリー自体は賛否両論だが、好意的に捉える人であっても本編中の情報不足を指摘する声は少なくない。 無数の水面下交渉の存在が前提となっているようなストーリー展開が幾つも見られるが、どういった交渉をいつ誰が行った結果なのか本編からは読み取りづらく、理由付けが難しく唐突ともとれるような展開が散見される(*17)。 エンディングの展開の唐突さ 上記の説明不足とも関係するが、エンディングの展開が唐突であるとする声は根強い。 + ネタバレのため格納 人間関係で本作は渋い作風を一貫していたと思いきや、ラスボスを倒した後にとあるキャラの恋愛感情が唐突に描かれる。 超展開に感じられることを回避するために必要な伏線も、このラスボス後のイベントの存在を意識しながら注視しないと分からないレベルで微細。 戦争中の出来事なので、登場人物の立ち位置や交戦する人物の人間関係を考えると将来の雲行きを不穏にする可能性も十分に考えられる。 結局、そのあとどうなったかはプレイヤーのご想像に殆ど丸投げ状態。 その他の問題点 ヴァン役のモーションキャプチャ俳優であり、声優である武田航平氏の「声の演技力」 全体的に滑舌の問題があり、字幕が無ければ何を言っているのか聞き取りづらい場面が複数見られた。 中でも「『飛び降りろ!』が『オイヨイヨ!』に聞こえる」という序盤のシーンはネット上で非常に有名になった。参考動画 こうした滑舌の悪さから、ヴァン自体を「オイヨイヨ」と揶揄する動きも多く、もしくは滑舌ネタ繋がりでオンドゥルなどと呼ばれることもあった。 滑舌のみならず、声のトーンに関しても難色を示す意見が多い。終盤に近付き台詞ごとの重みが増すほどに、場面の緊張感と声の緊張感のなさの乖離による違和感が生じる。 ラストシーンで第一人称を間違えて「てへぺろ」的な表現は衝撃的。 「発声がまともなら」という意見が極端に多く、インター版で英語音声の方が違和感がなくなるとまで言われている。 他にもパンネロなど声優未経験の俳優が起用されたキャラはいたが、ヴァンの場合は主人公であり、シナリオ内での影が薄いという意見は多く聞かれるものの台詞自体は必然的に多く、多数のプロ声優とやりとりする中で悪目立ちしてしまったとも言える。 そもそも当時20歳の武田氏は本業が俳優(それも芸歴4年程度)であり、声優はそもそも未経験であるなど、スクエニの看板でもある国民的RPGの主人公という大役がかなりの重荷であっただろう面は考慮されてしかるべきである。(*18)。 なお主人公に声優でなく芸歴自体も浅めな若手俳優が起用されたのは『FF10』におけるティーダ役の森田成一氏も同様。彼のときも演技が素人くさいという意見は散見されたが概ね好評であり、後に氏自身が声優へ転向したほど。この経験をもとに本作で同様の起用に至った可能性もあるが、武田氏は後に声優よりむしろ本業の俳優として大成しており、向き不向きがあったのは事実だろう。 謎解きヒントの難解さ ダンジョンの石碑などに記されている進行のヒントが一部分かりづらい。 回りくどい古文風の表現が多く、滅多に使われないような漢語が混じったものもあるが、特定の年代の文法に沿っているわけでもなく、あくまで古文「風」。漢字を使った造語も混じり、かなりおかしな文章もあるなど、悪い意味で懲りすぎているとの指摘がある。 人物のセリフにも大仰で大時代な表現が散見されるため、演出として浮いている訳ではないが、謎としてではなく文章自体が読みにくいというのはどうか。 総評 満を持して発売された本作であったが、ほどなくして「これはFFではない」と激しい批判に晒されることとなった。 青年ドラマ的なシナリオを求める人からは、人物描写の渋さ、カタルシスの薄さ、あまりに壮大で大人向けなシナリオなどが批判の対象となった。 明快な新規システムを求める人からは、まだ日本で馴染みのなかったMMORPGをベースにしたシステムと、それを補完するためのガンビットというこれまた新しすぎるシステムが批判を招いた。 しかしこれらの評価は発売直後になされた節もあり、意欲的すぎた作風に時代が追いついていなかったという側面も否定できない。 現在は練り込まれた世界観、やりこみ要素の豊富さ、自由度の高さ、先進的なバトルシステムなど、理解できればプレイが快適になる完成されたシステムを評価する声も増えてきており、2022年現在では「早すぎた傑作」という声も上がっている。 長い製作期間を経ただけあって致命的な欠陥はほとんどなく、ゲームそのものの完成度は高い。 今作の先進的な試みを咀嚼してその旨味を理解するのに非常に長い時間を要した、FFナンバリング作随一の「スルメゲー」といえるだろう。 幸い長い年月を経て本作の研究は確立されており、快適にプレイしつくすための土壌はようやく整っているともいえる。 政治劇というシナリオは好みが分かれるところだが、質実剛健の渋いRPGを渇望している人は本作や移植版を一度手に取ってみてはどうだろうか。 ※なお、システムが異なるインターナショナル版やそれをベースにした『ザ・ゾディアック・エイジ』は、本作とはゲームバランスが大きく異なる。そのためそれらのシステム面での評価は必ずしも本作に対する評価を下敷きにしているとは限らず、本作が必ずしもシステム面での下位互換とみなすことができない点には留意されたい。 海外評価 「ストーリー重視のJRPGでは珍しく、プレイヤーを信頼し、尊重してくれるゲーム」と評価された。 海外では「RPG」というと、文字通り自分で役割を決め好き好きに行動していく「自分でroleを決めるゲーム」という印象が強く、日本のRPGは「JRPG」という古典的な独自のゲームジャンルであるという見かたが強い。更に日本のプレイヤーも保守派が多いと思われていて、先進的なRPGが生まれる土壌すらないとまで考える人も少なくない。こうした考え方が根強かったこともあってか、先進的なシステムを取り入れた本作は、海外では驚きをもって歓迎された。 本作の開発チームは元クエスト所属のスタッフが多い言わば外様のチームであり、ナンバリングタイトルを制作した経験がないスタッフが多い。 またFFの生みの親である坂口博信氏も「他がやってることをやってもしょうがない。好きなものを作ればいい。」と彼らを後押ししていたという。 FF12のやり込みは海外のほうが進んでいると言われている(*19)。国内評価の低さ、海外評価の高さがこうした所にも表れている。 後年にIGNが歴代FFのランキング付けをしたこともあったが、FF6に次ぎ本作が2位にランクインしている。 本作のメタスコアは92と非常に高い(これもFFシリーズでは2番目の高さ)。国内の評価とは裏腹に海外での評価の高さが改めて窺える。 「海外版はインターナショナル版準拠だから好評なんじゃないの?」という主張も見受けられるが、実際に発売された海外版FF12はほぼ国内版と同一仕様でありこの主張は誤りである。 続編・インターナショナル・リマスター インターナショナル版 2007年にインターナショナル版が発売。システム面で日本独自の再調整が多く行われた。詳細は『ファイナルファンタジーXII インターナショナル ゾディアック・ジョブ・システム』を参照。 2007年に派生作品『ファイナルファンタジーXII レヴァナント・ウイング』が発売された。 本作最大の問題点とも言えるヴァンの扱いが大幅に改善され、ちゃんと主人公をしているとして評価が高い。 開発経緯が少々特殊であり、本作のスタッフは『FFXIIRW』にはほとんど関わっていない。設定もTやXIIとの矛盾が多く、一部で混乱を招いた。 一応公式には続編ではなく「オリジナルの新作」という見解。ただし、ストーリーは本作の続きとなっている。 『XII』のシナリオ担当の渡辺大祐は、『X』の「ティーダの物語を描くためにスピラや『シン』の設定を広げた」という制作秘話を比較に出して、『XII』では『X』とは逆に「まずイヴァリースという世界が存在していて、そのなかで生きているキャラを描く作りかたをした」と話している。 シナリオの矛盾や路線の違いなどは『XII』までは世界観中心だったが、『RW』含めた後継作品ではキャラクター中心の考え方がスタッフ内に出てきたものと推測される。 正史続編の『ファイナルファンタジータクティクスA2 封穴のグリモア』も2007年に発売。こちらにもXIIの一部キャラクターが登場している。 前作にあたる『ファイナルファンタジータクティクス アドバンス』では「世界が『FFXII』のイヴァリースのように変貌した」という設定だったが、こちらでは「主人公が『FFXII』の世界そのものへ召喚された」という王道な異世界召喚ストーリーとなっている。 『Fortress』というFFXIIの続編が作られていた。 プラットフォームはPS3/Xbox360/PC(Windows)と、本格的な続編だった様子。 2010年1月に外注先の開発会社が経営難で閉鎖し、開発中の技術デモ動画や大量のアートワークが流出したため判明。しかし現在は開発中かどうかは一切不明となっている。 HD版『FFX/X-2』の発売インタビューにて、北瀬佳範氏によるXIIのHDリマスターに向けて意欲的なコメントがあった。 2017年7月13日にPS4用ソフトとしてインターナショナルをベースに改良を施したHDリマスター版『ファイナルファンタジーXII ザ・ゾディアックエイジ』が発売された。2018年2月2日にはSteamにてPC版の配信が開始。おま国されることなく無事に国内ストアで購入できる。ただし、限定パッケージ(コレクターズエディション)は北米スクエニeストア専売となる。PC版では60fpsに対応するほか、ウルトラワイドモニタ(21 9)にも対応。更に3画面マルチモニタ(48 9)にまで対応している。また、「強くてニューゲーム(Lv90でスタート)」「弱くてニューゲーム(経験値獲得不可)」「ギル・LPブースト機能」も付加され、思い思いの難易度で楽しめる。 2019年4月25日にはNintendo Switch/Xbox One版が発売された。「強くてニューゲームの強化」、「ジョブリセット」、「ガンビットのセットを拡張」など、PS4/PC版にはない要素が追加されたが、Xbox One版のみ60fpsに対応している。 東京ゲームショウでの発表の際には武田航平氏が現れ「オイヨイヨでーす!」と自らネタにするという場面もあった。 余談 批判関連 当時は派生作もまだ少なく、FFといえば「近未来的な世界観を舞台に現代的な風貌の美男美女が繰り広げるメカニックファンタジー」というイメージが近年以上に根強かったこともあり、中世ファンタジー的世界観というだけで否定的な印象をもたれやすくもあった。 総評の通り、世界観やシステムは徐々に再評価されていったが、シナリオ面では未だに批判も根強い。 2年もの発売延期、開発トップの病気療養による途中降板があったため、この批判はスタッフにまで及んだ。 クロスレビューで40点満点を付けたファミ通にも批判が殺到。2chの批判スレはわずか半月間に100スレを突破し、ディスク割り画像も散見された。 本作に登場した「ガンビット」はプロ・アマ問わずゲームプログラマに使われる言葉となった。 漫画版 ナンバリング作品としては久々にコミカライズがされていた。当初はガンガンパワードにて連載されていたが、当誌の休刊に伴いガンガンONLINEに移籍し、直後に終了となった。作者は天羽銀。 ストーリーは序盤のウォースラ戦までが展開。コミックス1巻はゲームのプロローグ部分を丸々描いている。 コラボ商品 なんと「ポーション」が商品化してコンビニに陳列された。しかしあまりにも「回復アイテムである」ことを強調しすぎたがゆえに薬臭いマズいものとなってしまった(*20)。が、それが逆に話題となり、FFVIIAC・DDFFでもポーションが、FFXIIIではエリクサーが発売され、FF・DQコラボ食品の先駆けとなった。味は改良され普通に炭酸飲料らしいものとなっていったが、瓶から缶に代わってしまったことや独特の薬っぽい味が失われたことを嘆く声も一部ではある。 ネットではこれをベースにして魔改造を施したハイポーション(*21)が作られるなど一時期大流行した事も。 グランディアIIIへの影響 本作の度重なる延期の穴埋めとして『グランディアIII』が発売される形になった。 おそらく、開発中だった『グランディアIII』の発売日を早められ、短期間での開発を迫られたものと思われる。 もっとも他にも途中で無茶な納期を迫られたが一応は遊べる形にまとめた例はあり、『グランディアIII』の場合そもそもゲームとしての根本的な問題点が多いため、この評価の原因がFFXIIであるとは言い切れないが…。 声優起用の傾向 FF12発売以降、スクエニの作品は主役クラスのキャラの声に声優仕事が少ない非声優を起用する作品が極端に減った。 それでも脇に起用していた作品はあったが2011年3月発売のDDFFの時のヴァン役変更で権利問題や芸能事務所の移籍問題も絡んだからかDDFF発売以降はこの流れが更に加速し、その後のFFの主要級の起用は声優事務所所属の声優やFF起用前から声優としてのキャリアがあるタレントが主である。このあたりは怪我の功名というべきか(*22)。 ただ鹿賀丈史氏や伊藤歩氏はその後も続投しており、DDFF前に決定している声優は非声優でも死去以外では変えない意向のようだ。またオリジナルキャストを重視し芸能界引退したと思われたユウナ役の青木麻由子氏も名義を変更して久々に復帰している。 スクエニの別作品だと『ドラッグオンドラグーン3』ではピーターこと池畑慎之介氏が別役とはいえ起用されているし、『ドラゴンクエストヒーローズ~』では松坂桃李氏や桐谷美鈴氏、中川翔子氏に片岡愛之助氏といった比較的メジャーな人々を起用して盛大な宣伝効果を招いている。セガの『龍が如く』シリーズのように芸能人起用が主な作品もあるので作品ごとのスタッフの考え方にもよる。 なお、本作の武田氏のように本作以前から起用された声優業の少ない役者陣の多くが大成している辺り、先見性は見いだせていた事が窺える。 武田氏のその後 武田氏はその後俳優として着実に経験を積んでおり、特撮『仮面ライダーキバ』『仮面ライダービルド』や朝ドラ『ウェルかめ』などの有名作にもレギュラー出演した。 FFシリーズのお祭りゲー、『ディシディア ファイナルファンタジー』に『XII』からはガブラスが登場したが(*23)、武田氏は公式ブログでDFF発売後に、ヴァンに思い入れがありもう一度演じたいと述べ、ディシディアに出たかった事などを「待ってますよスクエニさん(笑)」と冗談半分で仄めかしている。 続編『ディシディア デュオデシム ファイナルファンタジー』で遂にヴァンが参戦。成長した氏の演技力による新たなヴァンに注目が集まっていたのだが、まさかの前の事務所サーカス側と本人の事情で小野賢章氏へ変更。ファンにとっても残念な結果になってしまった。本人は出演を希望していたのはブログを見れば明白だった。 現在この問題はクリアされたらしく、のちに発売された『仮面ライダー バトライド・ウォーII』では武田氏が声優として出演している。実際に移籍後もちょくちょくヴァンの話題をブログやニコ生で出していて2011年の現在の公式サイト開設当初からFF12の事は書かれている。2015年3月6日の公式ブログではFFの思い入れや変更当時の事などの他にディシディアのアーケード版の事を聞いて再びヴァンとして戻りたいという意思がある事を表明している。 しかし、ディシディアアーケードにおいても小野氏がヴァンの声として続投。さらに「ディシディアのヴァン役の小野賢章さんは代役ではなく交代としての起用であり、難しい状況の中受け入れてくれた小野さんと事務所様に対する敬意を含めた意味で今後もヴァンの声優としてはディシディアを含めて小野さんにお願いしたいと考えている」とプロデューサーの間一朗氏から明言までされた。 あくまで間氏の考えであり、今後武田氏のヴァン役としての起用がゼロになった訳ではなく、事実スマートフォンアプリゲーム『モンスターストライク』での『FFXII』とのコラボにおいてヴァンの声優は武田氏となっている。繰り返すが、あくまでディシディアシリーズ(及び間Pが携わった作品)でのみヴァンの声は小野氏になるというものだろう。 その後、HDリマスターにあたる『ファイナルファンタジーXII ゾディアックエイジ』では武田氏が再びヴァンを演じる事となった。ただし、基本的にはオリジナル版の音声をそのまま使っており、日本語音声が用意されていないインターナショナル版で追加されたシーンのみ再録を行っているとのこと。一部のみの新録のためか、「うまくなっていたが、当時の演技に寄せてもらった」らしい。 公式紹介PVではヴァンとパンネロの掛け合いでゲーム内容を解説していく内容だが、上記のオイヨイヨを意識したのかやたらヴァンの滑舌が良い事をアピールしている。 2020年にはスマホゲーム『ファイナルファンタジーブレイブエクスヴィアス』にてヴァンの声に再び武田氏が起用されている。
https://w.atwiki.jp/ggmatome/pages/676.html
Wiki統合に伴い、ページがカタログに移転しました。
https://w.atwiki.jp/tasdouga/pages/954.html
タイトル(コピペ用) ファイナルファンタジー3 ジャンル RPG このページを編集 海外タイトル Final Fantasy III 発売日 1990/04/27 動画を追加 シリーズ FFシリーズ TASVideosForum 現行最速 -表示 国内版 ここを編集 記録 39 37.27 追記回数 19608 Player ピロ彦 TASVideosページ http //tasvideos.org/2992S.html TASVideosStatus published 転載元 分割リンク マイリスト 備考 Movieファイル 解説 国内版 ここを編集 記録 2 45 50 追記回数 7616 Player ryo TASVideosページ TASVideosStatus 転載元 分割リンク part2,part3,part4part5,part6,part7 マイリスト 備考 Movieファイル バグなし 解説 国内版 ここを編集 記録 6 23 90 追記回数 1408 Player 甘泉uni TASVideosページ http //tasvideos.org/4048S.html TASVideosStatus published 転載元 分割リンク マイリスト 備考 Movieファイル 解説 バグ有り その他 -表示 過去最速 +表示 国内版 ここを編集 記録 1 39.29 追記回数 4805 Player ryo TASVideosページ TASVideosStatus 転載元 分割リンク part2,part3,part4 マイリスト 備考 Movieファイル 解説
https://w.atwiki.jp/itmsanime/pages/121.html
タイトル:THE BEST of FINAL FANTASY XII (Original Soundtrack) ゲームタイトル:FINAL FANTASY XII アーティスト名:崎元仁 価格:@¥150 (アルバム一括購入は¥1,500) 2006.3.16発売「Final Fantasy XII」の音源からの先行発売。 「ファイナルファンタジーXIIのテーマ」「チョコボFFXIIアレンジVer.1」のゲーム未収録バージョンも入っている。 □■iTMS■□ タイトル:交響詩「希望」Symphonic Poem "Hope" - EP ゲームタイトル:FINAL FANTASY XII アーティスト名:葉加瀬太郎 価格:@¥200 (アルバム一括購入は¥900) 「FINAL FANTASY XII」メインテーマ。ロイヤルフィルとの競演。 □■iTMS■□